7月17~18日に行われた全日本ロードレース選手権第5戦MFJ-GP鈴鹿。当初は11月6~7日に最終戦として開催される予定だったが、鈴鹿8耐と日程が入れ替わり、史上初となる真夏のスプリントレースが実現した。新型コロナや暑さの影響もあり、観客動員数は土曜日が4000人、日曜日が6500人となったが、賑わいも見せた鈴鹿サーキットのパドックで見つけたトピックスをいくつかお届けする。
■金曜日
まずは、レースウイーク直前に話題となったJSB1000クラスに参戦している中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)の特別カラーとなるヘルメットだ。
今大会からヤマハWGP参戦60周年記念カラーのヤマハYZF-R1に乗る。残り2戦にも赤と白の伝統のカラーを纏うことになり、ヘルメットも同様のカラーリングとなった。
デザインも大きく変わっており、『60』の文字も。また、デザインは今回も中須賀の弟が担当したという。
また、岡本裕生(BLUcRUニトロレーシング51ガレージ YAMAHA)のマシンにもヤマハWGP参戦60周年のロゴが入っていた。
スポット参戦の初号機パイロット大久保光はEVA RT初号機 Webike TRICKSTARからカワサキZX-10RRを駆っている。今季は電動バイクを使用するMotoEにフル参戦している彼は、同チームから鈴鹿8耐に参戦することが日曜日に発表された。
ST600クラスからは、長尾健史(富永総業 TEAMけんけんwithBEE)が新型のヤマハYZF-R6でスポット参戦をした。兄の長尾健吾(NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん)は2019年型のYZF-R6を駆り、ST600クラスにフル参戦している。
今大会では最多の全41台のエントリーがあった、ST1000クラスART走行の出走前の様子。ピットロード出口でセッション開始を待つが、一気にコースインするためクリアラップはなかなか取ることが難しそうだ。
今シーズンから全日本ロードJ-GP3クラスに参戦している桐石瑠加(P.MU 7C GALE SPEED ChallengeFox)。ピットでマシンに跨り、確認を行っていた。
スポット参戦の日浦大治朗とフル参戦している濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)。
スポット参戦の大久保光(EVA RT初号機 Webike TRICKSTAR)と話す清成龍一(Astemo Honda Dream SI Racing)。
■土曜日
今季初ポールポジションを獲得したJ-GP3クラスに参戦する尾野弘樹(Team P.MU 7C)。「小さい頃から走ってきた得意な鈴鹿サーキットで、やっと今季初ポールを獲得できました。予選結果としては素直に嬉しい気持ちです」とポール会見で語った。
ST600クラスのポールポジションを獲得した荒川晃大(MOTOBUM HONDA)。
「経験したことがない真夏の鈴鹿で、昨年出したタイムを超えることは結構厳しいと思っていました。ポールは嬉しいですが、予選の組み立てがわからないまま終了してしまったので、少し心残りのある予選でした」とコメントした。
レース1でJSB1000クラス初の2位表彰台を獲得した名越哲平(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)と同じくMuSASHi RT HARC-PRO.HondaからST600クラスに参戦しているチームメイトの埜口遥希が勝利を喜んでいる様子。
併催されているJP250から2年目の参戦となる笠井杏樹(KO Electronics Racing System)。2019年に鈴鹿サンデーのJP250 4時間耐久レースに笠井と組み、優勝を果たした片山千彩都が応援に駆けつけていた。
■日曜日
新型コロナの感染予防のため、パドックにいる関係者と観客エリアにいるファンが交流することはできないが、唯一、近くでピットを眺めることができるピットビューイング。
長野県も公認しているレーシングチームの信州活性プロジェクトTeam長野。長野県PRキャラクターの『アルクマ』が駆けつけており、注目を集めていた。
信州に出没する大変珍しいクマであるというが、Team長野は鈴鹿8耐にも出場することが決定しているため、11月の鈴鹿8耐でも出没するかもしれない。