MotoGP第14戦サンマリノGPの決勝レースがイタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、MotoGPクラスはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がポール・トゥ・ウインで2連勝を飾った。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は10位でフィニッシュした。
雨が懸念された決勝レースだったが、ドライコンディションでスタートを迎えた。このサンマリノGPにはF1ドライバーの角田裕毅が訪れており、グリッドでMotoGPライダーに激励を贈る姿があった。
迎えた決勝レースで好スタートを切ったのはポールポジションスタートのフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、2番手にはファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がつけていたが、そのクアルタラロをジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)が早々に交わし、2番手を奪還する。3番手に後退したクアルタラロの後方には、7番グリッドスタートのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が浮上。しかし、その背にはホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)が迫る。マルティンは2周目の1コーナーでマルク・マルケスをオーバーテイク。4番手に浮上した。
トップを走るバニャイアは2周目にして2番手のミラーに対し1秒以上のアドバンテージを築く。その後方ではクアルタラロとマルティンによる3番手争いが激化。二人は何度もポジションを入れ替える、し烈な争いを展開した。しかし、3周目の14周目にマルティンが転倒し、リタイアとなった。
トップのバニャイア、2番手のミラー、3番手のクアルタラロとのギャップはそれぞれ1秒ほど。クアルタラロと4番手との差は3秒以上に開いており、トップ3はそれぞれ単独走行になりつつあった。
その後方では激しい4番手争いが繰り広げられる。アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)が一時は4番手に浮上するも、マルク・マルケスがパス。そのマルク・マルケスに、12番グリッドからスタートしたエネア・バスティアニーニ(アビンティア・エスポンソラーマ)が迫っていた。ルーキーのバスティアニーニは7周目にマルク・マルケスを交わし、4番手に浮上。マルク・マルケスが5番手にポジションを落とした。
10周目、トップを走るバニャイアは2番手のミラーの約3秒前方を走っており、独走態勢を築いていた。一方、ミラーとクアルタラロとの差が縮まっていき、0.3秒を切るまでになった。14周目、クアルタラロが6コーナーでミラーをオーバーテイク。クアルタラロが2番手に浮上した。
4番手争いでは9番グリッドからスタートしたアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が14周目にマルク・マルケスを交わして5番手にポジションアップする。リンスはさらに、4番手のバスティアニーニを追いかけた。しかし4番手を走るバスティアニーニは、17周目にファステストラップを叩き出し、リンスの追随を許さない。さらにリンスは残り10周で転倒を喫し、ここでリタイアとなった。