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MotoGP ニュース

投稿日: 2022.02.11 22:42
更新日: 2022.02.11 23:56

FIM MiniGPジャパンシリーズの概要が発表。P-UP Worldが主催、長島哲太がマネジメント、2022年は5大会10レースが開催

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MotoGP | FIM MiniGPジャパンシリーズの概要が発表。P-UP Worldが主催、長島哲太がマネジメント、2022年は5大会10レースが開催

 2月10日、株式会社P-UP Worldは、『FIM MiniGP Japan Series』の主催をすることをアナウンスし、開催概要や運営、マシンなどについて説明・発表を行った。

 FIM MiniGPは、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)とMotoGPを統括するドルナスポーツが協力して、2021年に新設されたヤングライダーたちによるレースだ。世界各地で『Road to MotoGP』の新たなプラットフォームとしてスタートし、マシンや競技規則、技術規則などを世界共通にすることで平等を期している。

 世界共通の規則として参戦は10歳から14歳の男女(学年は関係なし)となり、ミニバイクは『Ohvale(オヴァーレ)』、タイヤは『Pirelli(ピレリ)』、潤滑油は『Motul(モチュール)』を使用する。

 昨年はヨーロッパの各地、マレーシア、北米などの10個所で開催されたが、2022年はオーストラリア、オーストリア、インドネシア、カタール、そして日本が新たに加わることになった。

FIM MiniGP Japan Series
FIM MiniGP Japan Series

■FIM MiniGP Japan Seriesの運営
 FIM MiniGPジャパンシリーズにおいては、2022年から始動し、レースでのキャリアを始めようとしているヤングライダーに平等な環境と経済的に実行できることを保証することが1月26日に発表された。

 その詳細は今回の発表会で明かされ、株式会社P-UP Worldが主催、株式会社Moto-UPが運営をすることが決定した。

 P-UP Worldは携帯電話の販売を中心に行っている会社だが、2005年からスポンサードする形でレース活動をスタート。現在はモーターバイク事業としてホンダドリームを2店舗、Moto-UPを1店舗のバイクショップも構えている。

FIM MiniGP Japan Seriesの詳細
FIM MiniGP Japan Seriesの詳細

 また、シリーズは一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)の承認競技となり、長島哲太がマネジメントを中心に、レギュレーションの確認、ライダーへのアドバイスや世界に向けての厳しさをレクチャーしていく。

 協賛企業はオヴァーレ、ピレリ、モチュール、FIM、ドルナスポーツ、MFJ、アライヘルメット、RSタイチだ。

■FIM MiniGP Japan Seriesの概要

FIM MiniGP Japan Seriesの2022年カレンダー
FIM MiniGP Japan Seriesの2022年カレンダー

 2022年のFIM MiniGPジャパンシリーズは5大会10レースが開催。ワンデーでの開催で、フリー走行、予選、決勝1、決勝2といったスケジュールだ。

 年間エントリーは15名、スポット参戦が1大会で3名となる。レース経験者であることが条件で、参戦にはMFJエンジョイライセンスが必要。ライセンスがない場合は、これから講習会で取得することも可能だ。

 年間エントリーの受付は2月16日~3月11日だが、選考が集まり次第の終了となるため、早期締め切りの可能性もある。『FIM MiniGP Japan Series』レースエントリーフォーム:https://forms.gle/ydF8fyPH7b4bJ8AN8

 事務局がライダーの選考を行い、書類選考に受かると登録可能。3月15日付近に正式発表がなされる。エントリーリストが決定後、3月中に練習会が予定されているため、テスト走行は可能となる。

FIM MiniGP Japan Seriesの概要
FIM MiniGP Japan Seriesの概要

 参加費は1大会6万6000円(税込み)となり、2022年は5戦が開催されるため合計33万円(税込み)。

 車両はレンタルとなり、1大会ごとに抽選でマシンを選択。タイヤも1大会で1セット供給され、スリックタイヤと雨天の場合はレインタイヤを使用できる。車体・エンジンのメンテナンスや管理も運営側が行い、レースの際はメカニック1人が3台に対応。不具合や相談、タイヤの空気圧はサポートもするがそれらも参加費に含まれる。また、チームウエアも1着支給される。

 そのほか、大きな転倒の場合は、マシン車両修理代が別途必要となる場合も。ライディングギアはサポート価格にて購入可能で、ヘルメットはアライのフルフェイス、レーシングスーツ、レーシンググローブ、チェストプロテクターはRSタイチ、レーシングブーツは公認のものであれば使用できるがアルパインスターズと指定される。エアバッグについては未定であり、レーシングスーツは色の指定がある。

 スポット参戦の場合は、参加費が1大会8万8000円(税込み)。レーシングスーツは用意されるが、ブーツ、グローブ、ヘルメットは持参となる。また、こちらも大きな転倒の場合は、車両修理代が別途必要となる。

■FIM MiniGP Japan Seriesのマシン

OHVALE GP-0 160
OHVALE GP-0 160

 ジャパンシリーズでも世界共通のマシンが使用され、イタリアで生産されているOHVALE(オヴァーレ) GP-0 160となる。4速の単気筒エンジンが搭載され、15馬力(2022年モデルは16馬力に上がる可能性あり)のパワー、タイヤはピレリ製の10インチだ。

 上述の通り、車両はレース当日のレンタルだが、練習用に車両販売は予定されている。セッティングの範囲は、バネは強弱の2パターン、リヤサスペンションはパネレートのセッティングのみ、ポジションに関してはステップ、ペダルは動かすことができる。

FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160

 OHVALE GP-0 160に試乗した長島哲太はマシンの印象を以下のように語っている。

「ミニバイクよりもかなりパワーが出ています。15馬力出ているため、車体を止めて曲げないと速く走れない特性があるので、世界選手権基準のバイクに似た傾向があるため良いトレーニングになります」

「スリックタイヤはグリップが良いですが、アクセルを開けていくとハイサイドするくらいパワーがあるので、マシンコントロールやスリックタイヤに慣れるという意味でも育成に適したバイクだと思いました」

「アジア・タレント・カップ、ルーキーズ・カップ、CEV Moto3などは細かくセットアップを合わせてくれないので、乗り方により自分でスキルの幅を広げる必要があります。それでどうにかするというマインドを持つことも目的になります」

■FIM MiniGP世界大会への参加も

FIM MiniGPワールドシリーズ
FIM MiniGPワールドシリーズ

 5大会10レース終了後、国内トップ3のライダーは各国のシリーズのトップライダーと並んでバレンシアで開催されるFIM MiniGPワールドファイナルに出場する。

 そこで優勝すると、ドルナの育成枠に入ることができ、アジア・タレント・カップ、ヨーロッパ・タレント・カップ、レッドブル・ルーキーズ・カップなどに参戦することが可能になる。

 その後、もしMoto3、Moto2……と昇格できなかった場合でも、全日本ロードレース選手権に参戦できるように調整が進められている。長島哲太がオーナーを務める『TN45 with MotoUP Racing Team』をはじめ、メーカーを問わず全日本ロードのチームに協力体制を築いていく予定だという。

■FIM MiniGP Japan Seriesの情報公開など
 そのほか、FIM MiniGP Japan SeriesのホームページやSNSアカウントは近日オープン。空撮を含む映像公開も今後行っていくという。

 さらに、3月25~27日に東京ビッグサイトで開催される東京モーターサイクルショーの株式会社P-UP Worldブースにて、オヴァーレのマシン、テント、ウエア、レーシングスーツなどが展示される予定だ。

FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160にはタコメーターとラップタイマーが着用される
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160にはタコメーターとラップタイマーが着用される
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
OHVALE GP-0 160は4速の単気筒エンジン
OHVALE GP-0 160は4速の単気筒エンジン
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160のピレリタイヤ
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160のピレリタイヤ
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160のピレリタイヤ
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160のピレリタイヤ
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160
FIM MiniGP Japan Seriesで使用されるOHVALE GP-0 160


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