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MotoGP ニュース

投稿日: 2022.04.05 15:11
更新日: 2022.04.10 00:02

【レースフォーカス】アプリリアのターニング・ポイントと初優勝を飾ったA.エスパルガロを支える存在/MotoGP第3戦アルゼンチンGP

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MotoGP | 【レースフォーカス】アプリリアのターニング・ポイントと初優勝を飾ったA.エスパルガロを支える存在/MotoGP第3戦アルゼンチンGP

 MotoGP第3戦アルゼンチンGPではアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)がついに初優勝を飾った。アプリリアの進化の鍵となったものは何か。そしてまた、ロードレース世界選手権で長いキャリアを持つエスパルガロを支えるものは何だろうか。

 予感はあった、と言っていいだろう。2022年シーズン、アプリリアのエスパルガロが表彰台の頂点に立つだろう。そういう予感だ。2021年には1度のフロントロウ(ドイツGP)、1度の3位(イギリスGP)を獲得しており、上位でフィニッシュするレースが増えていった。マレーシアのセパンとインドネシアのマンダリカで行われた開幕前の5日間のテストで、エスパルガロは各日、ほぼトップ5以内で終えていた。アプリリアがじわじわと、そして確実にポテンシャルを上げていることが明らかだった。エスパルガロの、そしてアプリリアのMotoGPクラス初優勝は、第3戦アルゼンチンGPで成し遂げられた。

 アルゼンチンGPは輸送機の問題によってレースウイークが通常の3日から2日に短縮されて開催された。土曜日にはフリー走行1回目と2回目、そして予選がスケジュールされ、この予選でエスパルガロはポールポジションを獲得する。アプリリアにとって、2002年から始まったMotoGPクラスにおける初のポールポジションだった。

 決勝レースでは好スタートを切るも、2番グリッドスタートのホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)がホールショットを奪う。しかしエスパルガロはレースをリードするマルティンの独走を許さなかった。0.5秒以内の差をキープしながらマルティンを追い、終盤に入るとオーバーテイクを仕掛ける。そしてついに残り5周5コーナーのハードブレーキングでマルティンをかわした。これが勝利を決めるオーバーテイクとなったのだった。

 クールダウンラップでランオフエリアにバイクを止め、エスパルガロはタンクの上に突っ伏した。そのエスパルガロの側に、2位でフィニッシュしたマルティンやチームメイトのマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)などがバイクを寄せ、肩や背中を叩いて快挙を称えた。

「ライトが消えるとホルヘはすっ飛んでいって、彼を追いかけていくのは大変だった。ちょっとミスもしちゃったしね。それからギャップを詰めていったんだ。電子制御やエンジンブレーキ、トラクションコントロールをうまく使って、最後の数周にタイヤをできるだけ温存した」とエスパルガロはレースを振り返り、マルティンについても「すごく勇気があったと思う。今日のコースコンディションはとても難しかったのだけど、最も難しいレースの時間帯をリードし、ペースを発揮していた」と認めていた。

 エスパルガロと優勝争いを展開したマルティンは「アレイシは僕のすごくいい友達だから、(彼の優勝は)僕としてもうれしい」と、エスパルガロの優勝を称えた。

「スクリーンで確認していたから、アレイシが迫っているのはわかっていたよ。毎周、5コーナーでは彼が接近してくるのを知っていた。アレイシのバイクの音が聞こえていたんだ。間もなく僕をかわすだろうとわかった。ちょっと苦戦していたみたいだけどね。僕は5コーナーでかなりハードにブレーキングしていたから。僕はプッシュして、ミスするように仕向けたんだけど、彼はミスしなかった。今日のアレイシは見事な走りだった」

■ターニング・ポイントは2019年


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