2023年のMotoGPクラス全22人の契約が確定。ルーキーはA.フェルナンデスのみ

　9月16日にアウグスト・フェルナンデスが来シーズンから最高峰クラスにステップアップすることが発表されたことにより、MotoGPクラスのシートのラスト一枠が決まり、2023年シーズンのロードレース世界選手権MotoGPの参戦ライダーが決定した。MotoGPクラスは11チーム22名のエントリーとなっている。

　2023年はドゥカティが8台、ホンダ、アプリリアは4台で、ヤマハ、KTM、GASGAS（ガスガス）は2台が参戦し、計22台のラインナップとなっている。そのうちルーキーとして参戦するのは、Moto2クラスからステップアップするアウグスト・フェルナンデスのみとなった。

　新規参戦はGASGAS Factory Racing Team（GASGASファクトリー・レーシング・チーム）で、MotoGPクラスに初参戦となる。現在KTMのサテライトチームとして活躍しているテック3KTMファクトリー・レーシングから、KTMの傘下であるガスガスが独自でチームを展開する形となった。赤と白のカラーリングが予定されており、ライダーはKTMに復帰参戦となるポル・エスパルガロと、ルーキーのアウグスト・フェルナンデスだ。

　そして、2015年からロードレース世界選手権に復帰参戦し、2020年にはジョアン・ミルがライダーズチャンピオンにも輝き、活躍を見せていたチーム・スズキ・エクスターが2022年シーズンをもって参戦を終了することにより、エントリー数が1チーム減ることとなった。それによりミルとアレックス・リンスのふたりは2023年シーズンはホンダに移籍してRC213Vを駆ることになる。

　2022シーズンに驚異的な強さを見せているドゥカティ勢は、2023年は4チーム8名体制となる。そのうちドゥカティ・レノボ・チームとプラマック・レーシングは2023年型のデスモセディチを使用し、ムーニーVR46レーシング・チームとグレシーニ・レーシングMotoGPは2022年型を使用することをすでに明らかにしている。

　また、ドゥカティ・レノボ・チームにエネア・バスティアニーニを昇格させ、ジャック・ミラーはレッドブルKTMファクトリー・レーシングに移籍。それによりグレシーニ・レーシングMotoGPにアレックス・マルケスがLCRホンダ・カストロールより移籍する。あとのドゥカティ勢2チームのラインナップは2022年と変わらず継続となる。

　そして、今シーズンはWithUヤマハRNF・MotoGPチームでエントリーし、ヤマハYZR-M1を走らせているRNFレーシングは、今季限りでヤマハとの契約を終了させ、2023年シーズンから2年間はアプリリアのサテライトチームとしてRS-GPを走らせることになる。ライダーはKTMのファクトリーチームと、サテライトチームから移籍してきたミゲール・オリベイラとラウル・フェルナンデスだ。

　2023年シーズンはライダーの移籍はあるものの、大幅にラインナップは変わっていない。しかし、今シーズン限りでMotoGPクラスを去るライダーもいる。2021年のMoto3王者であり、2022年はMotoGPクラスのテック3KTMファクトリー・レーシングで活躍しているレミー・ガードナーは、来シーズンはスーパーバイク世界選手権（SBK）に参戦することが既に決まっている。

　そして、もうひとり2022年にMoto3クラスから飛び級でMotoGPクラスに参戦していたダリン・ビンダーの名前もなく、2023年シーズンの活動はまだ明かにされていない。また、ダリン・ビンダーのチームメイトとして2022年シーズンを戦っていたアンドレア・ドヴィツィオーゾは、ロードレース世界選手権にフル参戦を開始した2002年から約21年にわたって戦い続けてきたが、今シーズン限りで引退することを表明し、第14戦サンマリノGPで現役を退いた。

　以下が2023年シーズンのMotoGPクラスのエントリーとなっている。

*はインディペンデントチームライダー