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MotoGP ニュース

投稿日: 2022.10.23 17:22
更新日: 2022.10.23 21:35

バニャイアが優勝、クアルタラロは3位。23点差でチャンピオン争いは最終戦へ/MotoGP第19戦マレーシアGP

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MotoGP | バニャイアが優勝、クアルタラロは3位。23点差でチャンピオン争いは最終戦へ/MotoGP第19戦マレーシアGP

 10月23日、MotoGP第19戦マレーシアGPの決勝レースがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、MotoGPクラスはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が今季7勝目を飾り、ランキングトップをキープした。

 ランキング2番手のファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は3位でゴール。ふたりの差は23ポイントとなり、2022年のチャンピオンは最終戦バレンシアGPで決定する。

 マレーシアGPの決勝レースはチャンピオン決定がかかるものとなった。オーストラリアGP終了時点でランキングトップのバニャイアは9番グリッド、14ポイント差のランキング2番手のクアルタラロは12番グリッド、27ポイント差のランキング3番手のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)は10番グリッド、そして42ポイント差のランキング4番手のエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)は、この4人のうち唯一フロントロウを獲得し、2番グリッドからのスタートである。

 ホールショットを奪ったのはポールポジションスタートのホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)だったが、さらに好スタートを切ったのがバニャイアだった。バニャイアは9番手から1コーナーに2番手で飛び込み、マルティンを追う。

 3番手はバスティアニーニ、4番手はマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が続く。フリー走行4回目の転倒により左手を負傷したクアルタラロは、1周目で5番手に浮上。アレイシ・エスパルガロは9番手で1周目を終えた。

 序盤はトップのマルティンが抜け出す展開となった。2番手のバニャイアの背後にはバスティアニーニがぴたりとつけ、さらにその後ろにはマルク・マルケスが控えている。また、4番手のマルク・マルケスの1秒ほど後方には、クアルタラロが5番手を走行する状況だ。

ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)/2022MotoGP第19戦マレーシアGP
ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)/2022MotoGP第19戦マレーシアGP

 クアルタラロは、少しずつバスティアニーニから離されていたマルク・マルケスに接近すると、5周目にマルク・マルケスをとらえて4番手に浮上した。クアルタラロの2.5秒前方に2番手のバスティアニーニ、そしてその0.3秒先を、バニャイアが2番手で走っている。一方、アレイシ・エスパルガロは序盤の9番手から後退し、13番手付近での走行となった。

 単独トップを快走していたマルティンだったが、7周目に転倒。マルティンの転倒により、バニャイアがトップに浮上、バスティアニーニが2番手、クアルタラロが3番手にポジションを上げた。

 バニャイアとバスティアニーニとの差は0.3秒ほどの僅差だが、バスティアニーニとクアルタラロは2.7秒以上の差がある。クアルタラロが最終戦にタイトル争いを持ち越すためには、バニャイアが優勝した場合、最低でも3位でゴールしなければならない。その後、バスティアニーニとクアルタラロとの差は、3秒に広がった。

 ドゥカティ同士のトップ争いは、11周目を迎えて僅差の接戦となった。バスティアニーニは4コーナーでバニャイアをオーバーテイク。バスティアニーニがトップに立った。

 3番手をキープするクアルタラロは少しずつ2番手のバニャイアとの差を縮めていた。しかし、その背後に4番手に浮上していたドカティライダー、マルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が迫る。クアルタラロよりも速いペースを刻むベゼッチは、13周目にはクアルタラロに0.3秒差にまで接近した。

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2022MotoGP第19戦マレーシアGP
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2022MotoGP第19戦マレーシアGP

 さらに、トップ争いでも接戦が続いていた。14周目、最終コーナーでバニャイアがバスティアニーニからトップを奪い返す。バニャイアがトップ、バスティアニーニが2番手。その1.6秒後方に3番手のクアルタラロが続く。ベゼッチは後半に入ってペースが落ち始め、0.3秒まで詰めたクアルタラロとの差が0.6秒ほどに広がり、その後もクアルタラロに引き離されていった。

 バニャイアはトップを守り切り、今季7勝目を飾った。2位はバスティアニーニ、3位はクアルタラロが獲得。4位はベゼッチ、5位にはアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が入った。マルク・マルケスは7位。アレイシ・エスパルガロは10位。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)の代役として参戦した長島哲太は5周目に転倒を喫し、リタイアだった。

フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)とエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)のトップ争い/2022MotoGP第19戦マレーシアGP
フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)とエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)のトップ争い/2022MotoGP第19戦マレーシアGP

 この結果、チャンピオンシップとしてはランキングトップのバニャイアとランキング2番手のクアルタラロとの差が23ポイントとなり、ポイント差は拡大したが、タイトル争いは最終戦に持ち越されることになった。

 アレイシ・エスパルガロとバスティアニーニはバニャイアとのポイント差が25以上に広がったため、タイトル獲得の可能性が消失した。最終戦バレンシアGPのタイトル争いは、バニャイアとクアルタラロによる一騎打ちとなる。

 また、マレーシアGPの結果により、ドゥカティ・レノボ・チームが2022年シーズンのチームタイトルを獲得している。ドゥカティはアラゴンGPでコンストラクターズタイトルを獲得しており、最終戦を前に2冠を手にした。


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