ホンダMotoGPチーム代表のリビオ・スッポは、ホンダのサテライトチームのトップライダーであるカル・クラッチローに対して、現在すでに行っている以上のサポートをするのは難しいと述べた。
クラッチローは2011年にヤマハ・テック3からMotoGPデビューを果たし、3シーズンを戦った。その後2014年にドゥカティに移籍し1シーズンを過ごした。そして2015年にLCRホンダに加入。2016年シーズンはLCRホンダで2度の優勝を果たした。
2016年シーズンの間、ホンダのために新しいパーツのテストをこなし、シーズン中盤には最新のフレームが供給された。そして先週行われたフィリップアイランドでのオフィシャルテストではホンダのファクトリーチームのマルク・マルケスとダニ・ペドロサの2人とともに改良された17年仕様のエンジンの第2バージョンをテストした。
クラッチローはホンダではなくLCRと契約中であり、LCRチームのボス、ルーチョ・チェッキネロは2018年もホンダに関わる形でクラッチローを存続させる契約を検討することをと強く願っている。
しかしスッポはそれが実現可能だとは思っていない。
「目標はカルを最大限サポートすることだ」とスッポは語った。
「実際、カルはマルクやダニと同じような待遇を受けているが、彼ら2人は言うまでもなくファクトリーチームの一員であり、我々との直接契約がある」
「現時点でホンダにとってクラッチローのためにすでにしている以上のことをするのは難しい」
チェッキネロのアイデアはMotoGPにとって、さらにホンダにとっても初めてのものではない。
セテ・ジベルナウは2004年と2005年にサテライトチームのグレシーニ・ホンダからレース参戦したが、技術面でのフルサポートを受けていた。
「当時私はここにいなかったが、ジベルナウの給料がHRCから払われていたとは思わない。テレフォニカからだろう」とスッポは付け加えた。
「現時点で、ホンダはクラッチローの給料を払うつもりはない」
「我々は彼にとても満足しており、彼が昨年ふたつのレースで優勝したことは事実だ。だがファクトリーからのサポートがあったから彼が成しえたとも言える」
「ホンダはすでに力を尽くしている。なぜならライダーに技術面でのサポートをするということは金を意味するからだ」
一方でホンダは、新しいエンジンの問題解決のため、金曜日と土曜日にヘレスでマルケスとペドロサによるテストを行うと正式発表した。