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クルマ ニュース

投稿日: 2017.09.15 13:37
更新日: 2017.09.15 13:38

「乗るべしスーパーカー」発売記念連載07『マクラーレン・P1』

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クルマ | 「乗るべしスーパーカー」発売記念連載07『マクラーレン・P1』

 9月5日に発売となった「乗るべしスーパーカー」の発刊を記念して、この本の主役である気鋭のフォトグラファー・悠佑氏が切り取った珠玉の写真たちと、オーナーとスーパーカーのライフストーリーをご紹介。第7回は「マクラーレン・P1」だ。

●Car Details McLaren P1
Text:Fumiaki HARA

 2013年に正式発表されたマクラーレンP1は、マクラーレンのヒエラルキーとしては最上位に位置する、アルティメットシリーズのスーパーカー。モデルネームのP1は「1位」を意味しており、ライバルとなるのはラ・フェラーリや918スパイダーなどのスペチアーレ級のモデルになる。
 そのスペックも強烈なものでV8ツインターボ+モーターのハイブリッドシステム(システム合計916PS)やアクティブサスによるシャシーコントロール、さらにサーキットで得たノウハウから導き出されるエアロボディなど、レースマシン譲りのノウハウと技術が注がれてる。生産台数は375台。デビュー当時の日本仕様車の価格は9661万5000円~と発表されていた。

●Owner’s Story あらゆるスーパースポーツを所有したドライバーをも揺さぶる「本物の世界」
A氏

「ビュッフェなどの食べ放題は一回では食べきれないけど、2~3回で全種類食べたい。ひと通り味わってみたいタイプなんです。だからクルマの世界でも同じで、超高級サルーンを標榜する、ある意味で旦那仕様の世界観を楽しむのはもう少し後に取っておいて、今楽しめるクルマを選んでるつもりです」

 電気だ、環境だ、ダウンサイジングだ、と叫ばれるなか、「今のうちに濃いモデルを選び遊んでおこう」という気概で、自分の体力なども考慮してなるべく賞味期限の早そうな、ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニなど、多くのスーパーカーを経験した。そんな中でA氏の中に確固たる自動車哲学とも呼ぶべき信念が培われていく。

「デザインも技術も、その次のモデルに投影されていくって予測するのも楽しいじゃないですか。クルマって基本は最初と最後だと思うんですよ。初期は出来立て焼きたての、鮮度重視。それが熟成されていって、後期にはその作り手がやりたかったことが反映されていく。だからP1も両方買ったんですよ。生産早期のロットと、後期のロットの2台です」

 映画もパート1と2を見ずして続編の3が楽しめないように、初志を知らなければ、完成形の意図も見えてこない。その変化と違いをこそ楽しみたいのだとオーナー氏は言う。その作り手の思想と理想、究極の形がこのマクラーレンP1にはある、とも。


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