9月5日に発売となった「乗るべしスーパーカー」の発刊を記念して、この本の主役である気鋭のフォトグラファー・悠佑氏が切り取った珠玉の写真たちと、オーナーとスーパーカーのライフストーリーをご紹介。第8回は「ランボルギーニ・アヴェンタドールSV」だ。
●Car Details Lamborghini AVENTADOR SV
Text:Fumiaki HARA
メカニズム面において前時代の構造を継承していたムルシエラゴとは異なり、アヴェンタドールはCFRP&アルミの複合構造のボディシャシーや新設計のV12エンジンなどが採用され、21世紀にふさわしい最先端のスーパーカーに進化した。これまでに多くのシリーズラインアップを誇るが、その中でも多くの注目を集めているのが、2015年に発売された伝統のSV(スーパー・ヴェローチェ)だ。
アヴェンタドールSVは、前後バンパーにカーボンパーツを多用するなどで50㎏程度の軽量化を実現。車両重量は1525㎏までシェイプアップされた。また自然吸気のV12エンジンも制御系の変更で最高出力を50PS増しとし、750PSまで高めている。他にも可変ダンピング式のアダプティブダンパーの採用など、ベースグレードとは明らかに異なる速さを披露してくれる。
●Owner’s Story 注目の的だったお父さんのエスパーダ。その父から息子たちに向けたメッセージ
A氏/Text:Shinnosuke OHTA
技術系企業でエンジニアとして仕事をしていたA氏のお父様が、家族とともに出かける愛車に選んだのは、ランボルギーニ・エスパーダ。カウンタックと同じV12を搭載する4座の巨大なスーパーカーは、当時のブームにあっても異例なほど人目を引いた。
週末にはピンポンピンポンと自宅の呼び鈴が鳴り、近所の子供たちが「写真を撮らせてください」と押しかけ、お母様が優しく対応する光景が日常だった。また、東名高速を箱根まで走れば、通過する陸橋陸橋にカメラを構えた少年たちの放列が見えた。