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クルマ ニュース [PR]

投稿日: 2020.08.04 15:38
更新日: 2020.08.27 10:31

アネブルがTCR Japanとパートナーシップを締結。販売体制を強化し、日本のTCRユーザーをサポート

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クルマ | アネブルがTCR Japanとパートナーシップを締結。販売体制を強化し、日本のTCRユーザーをサポート

 2020年6月、TCRジャパンシリーズと株式会社アネブルが2020オフィシャルパートナーシップを締結。パーツサプライヤーとしてより円滑なサポート体制を敷くとともに、シリーズ振興も後押しすることになった。

 アネブルは、パワートレインをメインとするエンジニアリング企業。自動車メーカーから受託したエンジン試験やモーター試験、試作車両・装置などを、自社保有設備を使用して開発支援するほか、提携先の大手上場メーカーやその関連会社に常駐しての開発支援などを行っている。

神奈川県小田原市で2017 年から稼働を開始したアネブル西湘テクニカルセンター。エ ンジンベンチを計5基(AVL製ダイナモメーター4基+明電舎製1基)設置。西湘TCのほか、神戸TC、碧南デザインセンターなどがあり、本社を含め7事業所を展開している。
神奈川県小田原市で2017 年から稼働を開始したアネブル西湘テクニカルセンター。エ ンジンベンチを計5基(AVL製ダイナモメーター4基+明電舎製1基)設置。西湘TCのほか、神戸TC、碧南デザインセンターなどがあり、本社を含め7事業所を展開している。

 それらと並行して、2002年の創業以来、もうひとつの軸としてきたのが、モータースポーツ関連の機能パーツの輸入販売およびサポートを行うオートパーツ事業だ。

「創業時の取り扱い輸入パーツはSACHSのみでしたが、SACHSダンパーの性能の高さを多くの国内のエントラントさんから評価していただけるようになったことで、取り扱いブランドが増え、国内外のネットワークを拡充していくことができたと思います」

「TCR車両には、我々が取り扱うパーツの多くがホモロゲパーツとして装着されており、シリーズとしてさらに盛り上げていけるよう、サポートしていきたいと考えておりました」と、株式会社アネブル 代表取締役 松田安正氏は語る。

株式会社アネブル 代表取締役社長 松田安正さん
株式会社アネブル 代表取締役社長 松田安正さん

 TCRジャパンとの関わりについては、取り扱うパーツのオーバーホールがメインだったが、このパートナーシップによって販売体制も強化する。

「使命として、 オーバーホールをしっかりやっていくことで、エントラントさんや車両オーナーさんを支えていく姿勢に変わりはありません」

「今後はセールス面でも、我々が蓄積してきたノウハウをタイム短縮というパフォーマンスにつなげられるようなご提案ができるのではないかと考えております」

 その提案という部分が、アネブルがエントラントから頼りにされている大きな理由のひとつだろう。

AVL製ダイナモメーターを備えるエンジンベンチ室のひとつで、 ここでは最大出力250kW 、最高回転数10000rpmまで測定可能。オペレーターの右側にある動力計操作盤にECUや機器関係が集約されている。
AVL製ダイナモメーターを備えるエンジンベンチ室のひとつで、 ここでは最大出力250kW 、最高回転数10000rpmまで測定可能。オペレーターの右側にある動力計操作盤にECUや機器関係が集約されている。
SACHSはアネブルが最初に取り扱いを始めた海外ブランド。競技車両用ダンパー、ロードゴーイングカー向けスポーツダンパー、ともに扱う。写真は、ポルシェ用スポーツ ダンパーをオーバーホール中のAP部インドラ・ムザファさん(愛車はR35 GT-R)。
SACHSはアネブルが最初に取り扱いを始めた海外ブランド。競技車両用ダンパー、ロードゴーイングカー向けスポーツダンパー、ともに扱う。写真は、ポルシェ用スポーツ ダンパーをオーバーホール中のAP部インドラ・ムザファさん(愛車はR35 GT-R)。
英BMRS製ホース&フィッティング類も扱い歴が長い。レース用はワンオフとなり、西湘TCでの製作が基本だが、チームのガレー ジに出張、その場でカシメ&圧力検査のう え納品という機動力もある。カシメているのはAP部の真田真太郎さん(愛車はFD3S)。
英BMRS製ホース&フィッティング類も扱い歴が長い。レース用はワンオフとなり、西湘TCでの製作が基本だが、チームのガレー ジに出張、その場でカシメ&圧力検査のう え納品という機動力もある。カシメているのはAP部の真田真太郎さん(愛車はFD3S)。

 欧州のパーツメーカーの動きにアンテナを張りつつ、レースメカニック経験のあるスタッフらもメカ視点から現場のニーズを察知。ソリューションも提供している。

「ここは我々の強みだと考えています。海外パーツの取り扱いにあたっては、そのメーカーが他ブランドへのOEM供給をしていること、モータースポーツを独自で展開していること、情報交換ができること、この3つを基準に考えてきました」

「OEMについては、エンジニアリング能力、設備、ノウハウがあることの証ですから、とくに重視しています。それらについても我々のスタッフが勉強しながら知見を積み重ねてきました。日本のTCRユーザーさんへのサポートにも有形無形で活かすことができればと考えております」

 オートパーツ部門もエンジニアリング部門も、本人次第で大きく成長できるという環境に惹かれた人材が集まり、従業員は約350人に。

「レース好き、メカ好き、クルマ好きにはいろいろな形があると思いますが、日本の自動車産業を支えるという気概を持つ方と一緒に働ければと思っています」と松田社長は語る。

 パートナーシップ締結にはそんなメッセージも込められていそうだ。

クルマのタイムアップ、作業の確実性向上やタイム短縮のヒントを常に求めているのがレースメカニック。これに応えるべく、ネタ探しに余念がない。たとえば、BMRS製ホースユーザーの、とあるGT300トップチームに対しては、ステンメッシュ 製からハイテンプポリマー(樹脂)製へのスイッチを提案。これにより、車両全体で約2kgの軽量化を実現したという。窒素ボンベのレギュレーターでは英CES EUROPE LTDというブランドに着目。減圧のロスが少なくなり、エア流量が安定することで、インパクトレンチの性能をより発揮できるようになったり、車両ジャッキアップの速度が上がったりするなどで好評を得ている。
クルマのタイムアップ、作業の確実性向上やタイム短縮のヒントを常に求めているのがレースメカニック。これに応えるべく、ネタ探しに余念がない。たとえば、BMRS製ホースユーザーの、とあるGT300トップチームに対しては、ステンメッシュ 製からハイテンプポリマー(樹脂)製へのスイッチを提案。これにより、車両全体で約2kgの軽量化を実現したという。窒素ボンベのレギュレーターでは英CES EUROPE LTDというブランドに着目。減圧のロスが少なくなり、エア流量が安定することで、インパクトレンチの性能をより発揮できるようになったり、車両ジャッキアップの速度が上がったりするなどで好評を得ている。
取り扱いブランド(抜粋)/SADEV(サデブ):FF用トランスミッションST82-17(重量は38kg!)がTCRで8割以上というシェアを獲得している、フランスのトラ ンスミッションメーカー。WRC 、ダカールラリーなどでもタイトル獲得多数。
取り扱いブランド(抜粋)/SADEV(サデブ):FF用トランスミッションST82-17(重量は38kg!)がTCRで8割以上というシェアを獲得している、フランスのトラ ンスミッションメーカー。WRC 、ダカールラリーなどでもタイトル獲得多数。
取り扱いブランド(抜粋)/DREXLER(ドレクセラ):機械式LSDが多くのTCR車両で採用さ れている、ドイツのメーカー。イニシャルトルクの変更が可能なタイプと固定タイプの2種類。2019年ニュル24時間 TCRクラス優勝のシビックTCRも装着。
取り扱いブランド(抜粋)/DREXLER(ドレクセラ):機械式LSDが多くのTCR車両で採用さ れている、ドイツのメーカー。イニシャルトルクの変更が可能なタイプと固定タイプの2種類。2019年ニュル24時間 TCRクラス優勝のシビックTCRも装着。
取り扱いブランド(抜粋)/ZF(ゼットエフ):GT500車両へのク ラッチ供給(共通部品)などでもおなじ みのドイツのメーカー。TCR車両では4車種が2WAYダンパ ーを、2車種がツインプレートクラッチをホモロゲパーツとして採用している。
取り扱いブランド(抜粋)/ZF(ゼットエフ):GT500車両へのク ラッチ供給(共通部品)などでもおなじ みのドイツのメーカー。TCR車両では4車種が2WAYダンパ ーを、2車種がツインプレートクラッチをホモロゲパーツとして採用している。
取り扱いブランド(抜粋)/KRONTEC(クロンテック):エアジャッキはGT500全車が、給油装置はGT3車両メーカーの多くが採用するな ど、“タイム短縮”と作業の確実性アップに貢献してくれるということで高い人気を誇るドイツのブランド。
取り扱いブランド(抜粋)/KRONTEC(クロンテック):エアジャッキはGT500全車が、給油装置はGT3車両メーカーの多くが採用するな ど、“タイム短縮”と作業の確実性アップに貢献してくれるということで高い人気を誇るドイツのブランド。

問合せ先/株式会社アネブル https://www.enable-os.co.jp
オートパーツ部 https://www.enable-apg.jp

auto sport 2020年8月7日号、8月21日号合併号 No.1534より転載


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