レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

クルマ ニュース

投稿日: 2021.04.07 10:00
更新日: 2021.04.07 11:55

【市販車情報】電化製品の対応力アップで移動オフィスを実現!最新キャンピングカーを紹介

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


クルマ | 【市販車情報】電化製品の対応力アップで移動オフィスを実現!最新キャンピングカーを紹介

 市販車の最新ニュースや購入ガイドなどをオートスポーツwebならではの視点で掘り下げる『オートスポーツweb市販車深掘り企画』。今回は、2021年4月2日(金)〜4日(日)に千葉県幕張メッセで開催された国内最大級のキャンピングカーイベント『ジャパンキャンピングカーショー2021』からお届けします。

 キャンピングカーの最新トレンドは『電化製品への対応力』です。仕事、調理、宿泊まで快適にこなせる“移動おうち”といえるアプローチにあふれた車両を紹介します。

* * * * * *
 今回の『ジャパンキャンピングカーショー2021』には300台以上の最新・人気のキャンピングカーが集結した。コロナ禍の影響もあって、“おうち時間”を充実させるライフスタイルが人気を集めているが、キャンピングカーの世界においても傾向は同じだ。

シンプルなライフスタイルを志向するトランスポーター系から、徹底的に贅を凝らして造られたラグジュアリーモデル系まで、各ショップの自慢モデルがズラリと揃う。初日から多くの来場者が集まるなど、例年同様に活気溢れるイベントだった。
シンプルなライフスタイルを志向するトランスポーター系から、徹底的に贅を凝らして造られたラグジュアリーモデル系まで、各ショップの自慢モデルがズラリと揃う。初日から多くの来場者が集まるなど、例年同様に活気溢れるイベントだった。

 アプローチは各社ごとに異なるが、多くの最新モデルにキャンプや車中泊で便利&快適に過ごせる工夫が注がれている。

 今年は昨年以上に電化製品が充実しているキャンピングカーが増えていた。これまでも多灯照明やテレビ、電子レンジや室内用エアコンを搭載するキャンピングカーは販売されているが、その台数が圧倒的に多くなっている。

 スペースに余裕がある『キャブコン』や『トレーラー』はもちろん、1BOXベースの『バンコン』でも、電化製品の充実ぶりをアピールするモデルが増えているのだ。

大型キャビンを備える『キャブコン』は、バンコン以上に開発競争が激しい。走行性能の工夫に加えて、機能性能の向上も意欲的。電源マネジメントにも積極的なダイレクトカーズの最新モデルは、ソーラーパネルだけでクーラーの単独稼働が可能なシステムを搭載。
大型キャビンを備える『キャブコン』は、バンコン以上に開発競争が激しい。走行性能の工夫に加えて、機能性能の向上も意欲的。電源マネジメントにも積極的なダイレクトカーズの最新モデルは、ソーラーパネルだけでクーラーの単独稼働が可能なシステムを搭載。

 大型キャビンを備える『キャブコン』は、バンコン以上に開発競争が激しい。走行性能の工夫に加えて、機能性能の向上も意欲的。電源マネジメントにも積極的なダイレクトカーズの最新モデルは、ソーラーパネルだけでクーラーの単独稼働が可能なシステムを搭載。

 なかでも車載エアコンは、製品の小型化とバッテリーから直接電源が取れるDC12V対応の製品が普及しつつあるため、装着の敷居が一気に下がってきた印象だ。

 電子レンジもキャビネットの間やキャビン上部の空きスペースを活用して搭載するモデルを多く見られた。テレビ、車載エアコン、電子レンジの3つの電化製品は、キャンピングカーの新たな三種の神器になりそうな気配だ。

軽四のキャンパー仕様もまだまだ元気一杯。1BOX系のバンコンのみならず、独自キャブを架装するキャブコンもズラリ。
軽四のキャンパー仕様もまだまだ元気一杯。1BOX系のバンコンのみならず、独自キャブを架装するキャブコンもズラリ。

■サブバッテリーの高性能化と自分好みのアレンジ需要の増加

 また、電化製品を動かすサブバッテリーの高性能化も見逃せない。キャンプや車中泊の際、電化製品はエンジン停止状態で使用することになるので、メインバッテリーとは別系統のサブバッテリーが必要になる。そのサブバッテリーの蓄電容量が大幅に増えているのだ。

 例えば、夏場の熱帯夜においてエアコンは必須装備だが、稼働時間はサブバッテリーの性能次第。高性能のサブバッテリーを搭載するモデルだと、単独で5時間以上の稼働を謳うものもあるなど、分かりやすい差が出ているのだ。

 それに伴い、バッテリーのタイプも鉛バッテリーから、コンパクトで大容量のリチウムイオンバッテリーを採用するモデルも増えている。価格的には少しコストアップとなるが、大容量化の恩恵はそれ以上だろう。

 充電方法も走行充電と外部充電に加えて、ソーラーパネルからの充電にも対応できるモデルや、リアルタイムの電力使用状況や蓄電量をモニター画面確認できるモデルなど、電力マネジメント機能もセールスポイントのひとつになっている。

 実際に災害時のバックアップ機能も期待して、高性能バッテリーを搭載するモデルを選ぶユーザーも少なからずいるそうだ。

 加えて、キャビンを中心に居住空間の造り込みにこだわったモデルが、これまで以上に増えてきていることも大きな特徴だ。

 例としてベッドを挙げてみよう。フルフラットタイプのベッドであってもマットの厚みを増やしたり、上質仕様に変更したり、快適性の工夫は当然。さらにこだわっているモデルとなると、ベッドの配置を2段構造にして1名あたりの横幅に余裕を確保したり、ポップアップルーフでベッドスペースを拡大したりと、快適に過ごせる工夫も追加されている。

 テーブルやダイニングキッチンも同様で、薄型でコンパクトなキャビネットに、シンクや電源コントロールなどの機能を持たせることで、スペース効率と機能の良いとこ取りを狙ったモデルが増えている。

 内装の意匠も機能優先のシンプルなタイプから、特別仕立てを施すモデルも目立つ。特に『バン(VAN)』と『ライフ(LIFE)』を掛け合わせた『バンライフ』仕立てのモデルは、キャビンの自由度が高く、幅広い層から支持を集めている。

シンプルなライフスタイルを志向するトランスポーター系から、徹底的に贅を凝らして造られたラグジュアリーモデル系まで、各ショップの自慢モデルがズラリと揃う。初日から多くの来場者が集まるなど、例年同様に活気溢れるイベントだった。
シンプルなライフスタイルを志向するトランスポーター系から、徹底的に贅を凝らして造られたラグジュアリーモデル系まで、各ショップの自慢モデルがズラリと揃う。初日から多くの来場者が集まるなど、例年同様に活気溢れるイベントだった。

 キャンピングカーのベース車両も、トヨタ・ハイエースの一辺倒ではなく、その他の車両も増えている。
例えば、ハイエースよりもパワフルな動力性能を誇るニッサンNV350キャラバンは引き合いも多く、販売面も好調に推移している。

 ほかには、サイズ的はハイエースより小さくなるミドル系ミニバンやSUVをベースに仕立てた、個性派キャンピングカーも見かけることができた。軽自動車のキャンピングカーも変わらず元気いっぱいで、今年も多くの新モデルが展示されていた。

ベースモデルの多様化も特徴のひとつ。写真はポップアップルーフに仕立てた『TripTop』のジープ・ラングラー。ルーフ床は足を伸ばせるほどの広さはあるので、車中泊も十分にこなせる。
ベースモデルの多様化も特徴のひとつ。写真はポップアップルーフに仕立てた『TripTop』のジープ・ラングラー。ルーフ床は足を伸ばせるほどの広さはあるので、車中泊も十分にこなせる。

 コロナ禍により息苦しい時代はもう少し続きそうだが、人との接触を最小限に留めて余暇を過ごせるキャンプや車中泊の旅は、この時代に合っている。キャンピンカーを積極的に求める動きは、まだまだしばらく続くだろう。

■次のページへ:『キャンピングカーショー2021』注目の6台を紹介


関連のニュース