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クルマ ニュース

投稿日: 2022.11.24 17:01
更新日: 2022.11.24 18:04

ケン・ブロックの動画は450万回再生を突破。ラスベガスを駆け抜けたアウディEVプロトのスペックが公開

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クルマ | ケン・ブロックの動画は450万回再生を突破。ラスベガスを駆け抜けたアウディEVプロトのスペックが公開

 アウディは、わずか3週間で450万回以上の再生数を記録したケン・ブロックのドリフトアクションムービー『Ken Block’s ELECTRIKHANA』に登場するEVプロトタイプマシン、『アウディS1フーニトロン』のスペックを公開した。

 ケン・ブロックのブランドである“Hoonigan”のYouTubeチャンネルで公開されているアウディとのコラボレーション動画は、11月24日現在、467万回再生を記録。この“エレクトリカーナ”が公開されて以来、多くの人々がアメリカ・ラスベガスの市街地やカジノ、駐車場などを舞台にブロックがS1フーニトロンを思いのままに操り、ドリフト走行を披露する映像に魅了された。

 このビデオで使用されている車両は、アウディのデザインチームと、同ブランドのモータースポーツ活動を担当するアウディスポーツによって開発されたものだ。そのエクステリアデザインは、伝説的なラリーカーである『アウディ・スポーツクワトロS1』がモデルとなっている。

S1フーニトロンのモデルとなったアウディ スポーツクワトロ S1 パイクスピーク
S1フーニトロンのモデルとなったアウディ・スポーツクワトロS1 パイクスピーク

 その中で開発チームがドリフトアクションに適した、バランスのとれた重量配分と寸法を導き出しS1フーニトロンに落とし込んでいった。

 具体的には52:48とほぼイコールにされた前後重量バランスや、『アウディA1スポーツバック』の2563mmよりなお短い2400mm以下のホイールベース、スプリングストローク量が200mm以上とれるサスペンション構造の採用などが挙げられる。これらを踏まえた基本コンセプトにより、S1フーニトロンはさまざまなシーンでドリフト走行、スタント走行に理想的なキャラクターを備えたクルマとなった。

 一方、最高出力500kWを発揮するパワートレインは、モータースポーツの世界で培われたシステムだけでなく、アウディのロードカー由来のものも採用されている。

 S1フーニトロンの心臓部にあたるMGU(モーター・ジェネレーター・ユニット)はモータースポーツから技術的なフィードバックを受けたもの。前後1基ずつ搭載されるユニットは、単体の重量がトランスミッションを含めて55kgと小型・軽量化されているのが特長だ。一方で、電気を蓄えるシステムには、市販されているアウディのプラグインハイブリッドカー(PHEV)用の高電圧バッテリーを採用。これを4台搭載するS1フーニトロンのバッテリー容量は合計57.6kWh、作動電圧は800Vと発表された。

 前述のとおり、S1フーニトロンは前後2基のMGUを搭載する。各MGUは最高250kWのパワーを発揮し、最大トルクは320Nmを発生。つまり合計出力は500kW、合計トルクは640Nmとなっている。MGUの最高回転数は28,000rpmだ。

 エンジニアリングチームはドリフト走行に適したセッティングとなるように、約12:1のギア比を設定した。これによりパワー損失を考慮しても、前後アクスルに伝達されるパワーは合計で約3000Nm、トルクは6000Nmに上りブロックの華麗なドリフト走行を実現させている。なお、S1フーニトロンの最高速度は200km/h以上に達することが付け加えられた。

アウディS1フーニトロンのクレイモデル
アウディS1フーニトロンのクレイモデル
ラリードライバーのケン・ブロック
ラリードライバーのケン・ブロック
アウディS1フーニトロンは、アウディの長いモータースポーツ史の中でも極めてユニークな存在といえる
アウディS1フーニトロンは、アウディの長いモータースポーツ史の中でも極めてユニークな存在といえる

■Audi x Ken Block | The journey to Electrikhana

https://youtu.be/XYuwh3ihSn0

■Ken Block’s ELECTRIKHANA: High Stakes Playground; Las Vegas, in the Audi S1 HOONITRON

https://youtu.be/SO2Li9BMQp8


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