更新日: 2024.07.25 15:01
スバルがスーパー耐久第3戦から新型車両で参戦。内燃機関の環境対応に挑みながら将来技術を鍛える
大分県のオートポリスで7月27〜28日に開催されるENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第3戦『スーパー耐久レースinオートポリス』から新型車両を投入するスバルは、レースを前にした7月25日に参戦概要および車両スペックを発表した。
スバルは、2022年のスーパー耐久シリーズから『内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる挑戦』として、カーボンニュートラル燃料(CNF)を使用したTeam SDA Engineering BRZ CNF Conceptで開発車両が参加するST-Qクラスに参戦してきた。
モータースポーツで求められる“短いサイクルで仮説と検証を繰り返す”というアジャイルな開発を通じてエンジニアを育成し『モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり』を進めてきたスバルBRZは、2024年第2戦富士24時間を完走で締めくくり勇退。その場で次戦からの新型車両投入が明らかにされていた。
スーパー耐久第3戦オートポリスからTeam SDA Engineeringが走らせる『HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT(ハイ・パフォーマンス・エックス・フューチャー・コンセプト)』は、BRZとは異なり4ドアセダンがベースにされた新型車両だ。
エンジンにはレース用にチューンされた2387ccのFA24水平対向シングルスクロールターボエンジンを搭載し、最高出力300PS以上、最大トルク400Nm以上を発揮。駆動方式はスバルが磨き上げてきたシンメトリカルAWD『DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)方式AWD改』が採用され、燃料は引き続きカーボンニュートラル燃料が使用される。
すでに同マシンは富士24時間の場でお披露目が行われているが、スバルは今回改めて参戦目的を「人財育成と将来のバッテリーEVも含めた市販車への技術的なフィードバック」と説明する。
「『HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT』は、ターボエンジン(スポーツユニット)のカーボンニュートラル燃料を含めた環境対応に挑みながら、AWD駆動力制御など各種将来技術をレースの現場で鍛えていきます」
■HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPTのおもなスペック
車両名:HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT
全長:4,670mm
全幅:1,865mm
全高:1,420mm前後
ホイールベース:2,675mm
エンジン:FA24 BOXER DOHC 16バルブ AVCS シングルスクロールターボ
燃料:カーボンニュートラル燃料
排気量:2,387cc
最高出力:300PS以上
最大トルク:400Nm以上
駆動方式:DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)方式AWD改
トランスミッション:6MT
ブレーキ:フロント:6ポット/リヤ:4ポット
ホイール:BBS製18インチ x 11J
タイヤ:ブリヂストン製 260/660 R18