スーパー耐久シリーズ第5戦「FUJI SUPER TEC」が、9月2、3日に富士スピードウェイで開催され、総合優勝を8号車ARN Ferrari 488 GT3の永井宏明/佐々木孝太/銘苅翼組が獲得した。また最終戦を待たず、この一戦で7クラス中3クラスでチャンピオンも決定している。
10時間レースとして開催された今年のSUPER TECでポールポジションを獲得したのは、ARN Ferrari 488 GT3の永井宏明/佐々木孝太/銘苅翼組だった。A/Bドライバーそれぞれのセッションで永井はトップ、佐々木は2番手に留まったものの合算タイムでは最速で、なおかつ開幕から5戦連続ポールは、2010年と14年に記録されて以来のタイ記録となった。
「歴代のトップに並べたのは、すごく名誉なことですね。でも、明日の決勝レースは予選の順位なんか関係ないほど、長いので淡々といきます。3人でしっかり力を走ります」と永井。
しかし、その決勝が始まってみると、誰より積極的な走りを見せていたのが、その永井自身だった。前半はピットタイミングの違いから、めまぐるしくトップが入れ替わったものの、後半はARN Ferrari 488 GT3がリードするようになり、永井が最終スティントを担当。2番手を走る777号車D‘station Porscheの近藤翼を寄せつけなかったばかりか、安全圏に逃げてもペースを落とさずゴールまで走り続けた。
「気温も下がっていましたし、最後まで抑えようとは思わなかったですね。みんなのおかげで最後、いい場所で渡してもらえたので、僕も最後まで頑張って走れました。この2連勝でかなり有利なポイント差になったと思うので、次もしっかり走ってチャンピオンを決めたいと思います」と永井。
トラブル続きのスーパーGTとは対照的な展開に、笑みは最後まで絶やさなかった。2位は近藤と星野敏、荒聖治の駆る777号車D’station Porscheが獲得した。