86/BRZ Raceの第7戦が富士スピードウェイで開催され、プロフェッショナルシリーズでは服部尚貴(OTG DL 86)がひさびさの優勝を飾り、クラブマンシリーズでは神谷裕幸(N中部ミッドレス スノコ86)が今季3勝目を挙げている。
シリーズも第7戦で、いよいよ終盤戦に突入。タイトルの行方もそろそろ気になってくる頃だ。そんななか、金曜日の午前に行われた専有走行において、まずクラブマンシリーズでは1組で神谷裕幸(N中部ミッドレス スノコ86)が、そして2組で小野田貴俊(ネッツ東埼玉ワコーズED86)が、それぞれトップにつけたが、神谷と同ポイントで並ぶ菱井將文(CUSCO BS 86)は2組で6番手とやや低迷。
そのムードは午後から行われた予選にも引き継がれ、神谷が2分0秒576で1組のトップで、小野田が2分0秒782で2組のトップ。その結果、神谷が今季3回目のポールポジションを獲得することになった。
一方、菱井は2組の3番手とあって、3列目からのスタートとなり、その前の2列目には第3戦・富士の勝者、庄司雄磨(OTG AREA86)と長島大輝(埼玉自動車大学校生駒ED86)、いずれも若手ドライバーが並んでいた。
今回はメインレースのスーパー耐久が10時間レースで、早朝8時からのスタートとあって、決勝レースは土曜日に行われた。クラブマンの決勝では、恵まれたコンディションのなか、小野田が好スタートを切って、我慢のブレーキングで神谷の前に出ることに成功。
しかし、その後方では菱井が止まりきれず、庄司と長島に激突した後ストップ。そのままリタイアとなって、悪しき流れを断ち切ることはできずに終わる。庄司は大きく順位を落とした一方で、なんとか5番手に。
また、このアクシデントの間隙を縫った松井宏太(ネッツ青森アップルRC86YH)が、予選7番手から4ポジションアップ、そして河村直樹(N中京エリア86小牧BS86)が4番手に浮上。また、小野田と神谷が早々に後続との差を広げることとなった。
まさに激しい一騎討ちが続くなか、「どこで行こうか、タイミングをはかっていました」と神谷。そのチャンスが訪れたのが、8周目の最終コーナーだった。シフトミスして失速した小野田をストレートで捕らえ、前に出ることに成功。再逆転を狙った小野田を寄せつけず、今季3勝目をマークした。
「これでポイント的にはかなり楽になったはずなんですが、次のSUGOはまったく初めて走るんです。でも、十勝もそうだったけど勝てましたし、自信を持って走りたいと思います」と神谷。小野田に続く3位は松井で、86/BRZレースでは初の表彰台へ。