レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

国内レース他 ニュース

投稿日: 2018.10.31 13:37
更新日: 2018.10.31 13:42

86/BRZ最終戦:4位チェッカーの谷口信輝が3度目戴冠。レースは菅波冬悟が2連勝飾る

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


国内レース他 | 86/BRZ最終戦:4位チェッカーの谷口信輝が3度目戴冠。レースは菅波冬悟が2連勝飾る

 鈴鹿サーキットで最終戦を迎えたGAZOO Racing 86/BRZ Raceは、プロフェッショナルシリーズで菅波冬悟(OTG DL 86)が、ポール・トゥ・ウインで前戦もてぎに続く連勝を果たし、4位でフィニッシュした谷口信輝(KTMS 86)が3度目のタイトルを獲得。そして、クラブマンシリーズでは大島和也(Team MDI/BSR 86)が初優勝を飾っている。

 プロフェッショナルシリーズはタイトル争いが最終戦まで持ち越され、谷口と織戸学(サミー☆K-one☆MAX 86)、そして佐々木雅弘(小倉クラッチREVO 86 BS)の3名がチャンピオン候補に。しかし、谷口は織戸に対し14ポイント、佐々木に対しては18ポイントの貯金があるため、どちらに優勝を許そうとも5位にさえ入ればいい状況だ。
 
 しかし、何しろ“絶対”という言葉が当てはまらないレースである。実際、前回のもてぎでは谷口と佐々木が揃って予選で失敗。最後列からスタートし、ファステストラップ記録で与えられる1ポイント争奪戦に討って出ざるを得なかった経緯もあったほど。何が起こってもおかしくないと、谷口は特に慎重だった。
 
 そんな状況において、まったく空気を読まない(!)速さを練習から見せていたのが、前回初優勝を飾った菅波だ。最後の練習となる専有走行では、ひとり2分30秒を切る、2分29秒910をマークしたばかりか、2番手につけた近藤翼(神奈川トヨタ☆DTEC 86R)をコンマ6秒も引き離していた。
 
 一方、この時、谷口は菅波にコンマ8秒遅れの6番手、織戸は8番手。その一方で佐々木は23番手に沈んでいた。タイヤが違うから……と言ってしまえば、それまでなのだが、上位のほとんどが絶賛性能発揮中のダンロップ(DL)を装着し、青木はブリヂストン(BS)ワークス。
 
「菅波が速すぎるけど大丈夫。僕は織戸さん、佐々木くんの前でゴールすればいいから。若い芽が育ってくるのは大歓迎!」と谷口は予選前に語っていたが、どこまで本音だったやら。

 JAF鈴鹿グランプリの過密スケジュールの影響を受け、86/BRZ Raceは両シリーズとも、予選・決勝を土曜日に行う1デイイベントに。ただでさえ慌ただしいなか、予選はウエットコンディションになったからたまらない。
 
 幸い、予選開始時にすでに雨はやんでおり、プロフェッショナルシリーズの予選の前にはスーパーフォーミュラが走って、少なくてもライン上はかなり水が掃けている状況に。
 
 そこで谷口は、あえて守りに入った。ダンロップタイヤは、実はウエットが苦手。そこで申告期限ギリギリにBSにチェンジしたのだ。この目論見はほぼ成功、3番手につけることとなったからだ。これに対して、織戸は13番手、佐々木は15番手と中団に沈んだ。

「この最終戦、半分ぐらい無事にこなしたかな、と。チャンピオンに、本当にいよいよ王手かけたかな、と思います」と谷口。

 その谷口を上回ったのは、もちろん菅波で、もうひとりはコンディションが最も向上したラスト5分のアタックを成功させた、坪井翔(ネッツ東埼玉ワコーズED86)だった。

■谷口信輝「表彰台に立ちたい気持ちはあったけど、一番欲しいのはチャンピオンなのでそれが獲れてホッとしている」

2014、2015年以来、3年ぶり3回目のシリーズチャンピオンとなった谷口信輝
2014、2015年以来、3年ぶり3回目のシリーズチャンピオンとなった谷口信輝

関連のニュース