参加型のモータースポーツとして、近年多くのエントラントを集め盛り上がりをみせているピレリスーパー耐久シリーズ。その2019年の年間エントリーリストを、スーパー耐久機構(S.T.O)の協力のもと、入手することができた。まだリストは暫定ながら、今季も60台ほどのエントリーを集めそうだ。
GT3カーで争われるST-Xをはじめ、GT4を使うST-Z、TCRのST-TCR、さらに多くの車種バラエティを誇るST-1/2/3/4/5と、多種多様なエントリーを集めるほか、プロドライバーからジェントルマンドライバー、さらに女性ドライバーと多様な挑戦が続けられているピレリスーパー耐久シリーズ。提供された暫定の年間エントリーを見ると、今季もファンにとって見応えの多いレースとなりそうだ。
まずST-Xは、今季も10台を集めている。TBNも多いが、車種バラエティも7〜8種類ほどありそうで、すでに参戦表明を行ったマクラーレン720S GT3をはじめ見どころが多い。なお、ゼッケン83は『X Works』というチーム名になっているが、これはフェニックス・レーシング・アジアからの名称変更になりそうだ。
GT4車両を対象にしたST-Zも、昨年までの年間エントリー2台から、5台に台数を増やしている。こちらもすでに参戦発表済みのチームが多いが、メルセデスAMG GT4やポルシェ・ケイマンといったGT4おなじみの車種に加え、KTMやジネッタといった車種が揃うのは楽しみなところだ。また、ST-TCRも9台がエントリーしそう。フォルクスワーゲン、アウディ、ホンダ・シビックといったTCRでおなじみの車種が揃うが、KCMGなど楽しみなチームも。GT4、TCRは近年世界的に流行しており、台数増加は自然な流れだろう。
もちろんST-1/2/3/4/5も、これまでシリーズを盛り上げてきたメンバーたちがそろう。また、ST-2には『Honda R&D Challenge』という気になるチーム名もある。また各クラスともこれまでにないチーム名もあり、楽しみなところ。
「今シーズンも大変多くの皆さまにご参戦いただけることになりました。新しいチーム、車両も増え、また数年前にご参戦いただいていた方々が戻ってきてくれたことにも大変喜びを感じております」とコメントするのは、S.T.Oの桑山晴美代表。
「残念ながら今シーズン間に合わなかったチームや新たな車両も、2020年の参戦に向け、準備を進めていただいております。昨秋に発表をさせていただきました『スーパー耐久アジア』の効果も感じられ、アジアを中心としたお問い合わせが増えており、少しずつにはなりますが、スーパー耐久参戦に向けたコーディネートを地道に重ねていきたいと思います」
今季もスーパー耐久は、参加型というスタイルを守りながら、そこで戦う人々を通じたドラマを演出してくれそう。桑山代表は「スーパー耐久規則書の理念にも書かせていただいておりますが、安全を第一優先に、単に順位を競い合うだけではない、モータースポーツを通して『人生に挑戦し続ける』ことで獲得できる人それぞれの『何か』を、今シーズンもスーパー耐久を通して、皆様により感じていただけましたら幸いです」という。
「各サーキットと力を合わせ、サーキットの特長を活かした大会をより創り上げていき、スーパー耐久の象徴的な大会『富士SUPER TEC24時間レース』も、昨年以上に皆さまにご満足いただけるよう力を注いでまいります」
2年目を迎える富士SUPER TEC24時間レースはもちろん、各ラウンドで今年も熱いレースが展開されそう。アジア展開をはじめ、ますます飛躍していきそうだ。
ピレリスーパー耐久シリーズ2019 年間エントリーリスト ※暫定
ST-X(10台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
1 | GTNET MOTOR SPORTS | ニッサンGT-RニスモGT3 |
9 | MP Racing | ニッサンGT-RニスモGT3 |
31 | apr | ポルシェ911 GT3 R(991) |
83 | X Works | アウディR8 LMS |
112 | SATO-SS SPORTS | メルセデスAMG GT3 |
244 | MAX Racing | レクサスRC F GT3 |
300 | TAIROKU RACING with B-MAX Engineering | フェラーリ488GT3 |
720 | McLaren Costumer Racing Japan | マクラーレン720S GT3 |
777 | D’station Racing | TBN |
TBN | TBN | TBN |
ST-Z(GT4)(5台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
3 | ENDRESS SPORTS | メルセデスAMG GT4 |
35 | テクノファーストレーシングチーム | ジネッタGT4 |
51 | BEND | ポルシェ・ケイマンGT4 CS |
190 | バースレーシングプロジェクト【BRP】 | メルセデスAMG GT4 |
222 | ケーズフロンティア・Syntium・KTM | KTMクロスボウGT4 |
ST-TCR(9台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
10 | Adenau | フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR |
19 | バースレーシングプロジェクト【BRP】 | アウディRS3 LMS TCR |
22 | ハーネス | TBN |
45 | Team Dream Drive | アウディRS3 LMS TCR |
65 | Audi Team Mars | アウディRS3 LMS TCR |
75 | Team Noah | ホンダ・シビック・タイプR TCR |
97 | DOME RACING | ホンダ・シビック・タイプR TCR |
108 | RFC | ホンダ・シビック・タイプR TCR |
501 | KCMG | ホンダ・シビック・タイプR TCR |
ST-1(2台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
47 | D’station Racing | ポルシェ911 GT3 Cup |
998 | TBN | アウディR8 |
ST-2(5台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
6 | シンリョウレーシングチーム | ミツビシ・ランサー・エボリューションX |
7 | シンリョウレーシングチーム | ミツビシ・ランサー・エボリューションX |
17 | TEAM NOPRO | マツダ・アクセラ・スカイアクティブ-D |
59 | TOWAINTEC Racing | スバルWRX STI |
743 | Honda R&D Challenge | ホンダ・シビック・タイプR |
ST-3(7台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
14 | OKABEJIDOSHA motorsport | ニッサン・フェアレディZ |
15 | OKABEJIDOSHA motorsport | ニッサン・フェアレディZ |
34 | テクノファーストレーシングチーム | レクサスRC350 |
38 | TRACY SPORTS | レクサスRC350 |
39 | TRACY SPORTS | レクサスRC350 |
62 | Le Beausset Motorsports | レクサスRC350 |
68 | 埼玉トヨペット Green Brave | トヨタ・マークX |
ST-4(11台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
8 | アプロスレーシング | トヨタ・ヴィッツGRMNターボ |
13 | ENDRESS SPORTS | トヨタ86 |
18 | 浅野レーシングサービス | トヨタ86 |
28 | TEAM DAMONDE | トヨタ86 |
54 | TC CORSE | マツダ・ロードスター |
86 | TOM’S SPIRIT | トヨタ86 |
100 | SPVレーシング | トヨタ86 |
104 | TEAM DAMONDE | トヨタ86 |
116 | キャプテンハーロック・レーシングチーム | ホンダS2000 |
310 | C.S.I Racing | トヨタ86 |
884 | 林テレンプ SHADE RACING | トヨタ86 |
ST-5(11台)
No | Team | Entry vehicle |
---|---|---|
4 | チーム BRIDE | ホンダ・フィット3 |
37 | TEAM NOPRO | マツダ・デミオ・スカイアクティブ-D |
50 | LOVE DRIVE RACING | マツダ・ロードスター |
66 | OVER DRIVE | マツダ・ロードスター |
69 | J’S RACING | ホンダ・フィット3 |
70 | J’S RACING | ホンダ・フィット3 |
78 | LOVE DRIVE RACING | マツダ・ロードスター |
88 | 村上モータース | マツダ・ロードスター |
101 | HMRacers | マツダ・デミオ |
168 | RFC | ホンダ・フィット3 |
888 | TEAM CELLECTON | ホンダ・フィット3 |