2018年にピレリスーパー耐久シリーズで初めて開催された富士24時間レース。コース内には照明も新たに設置され、安全面でも高いクオリティが保たれており、大きなアクシデントなく1年目のレースを終えることになった。
2019年もレースが大いに盛り上がることが予想されるが、今季は顔ぶれも変わっており、また2018年とは異なるレースになることも予想される。
優勝候補の一台と言えるのは、2018年のレースを制したST-XクラスのGTNET MOTORSPORTSの日産GT-RニスモGT3。ドライバー3人のレベルも高く、第1戦鈴鹿こそ優勝はならなかったが、第2戦SUGOで優勝。富士24時間でも強さを発揮しそうだ。
一方、残念ながら開幕戦ウイナーのD’station VantageはAドライバーの星野敏がル・マン24時間に出場するため、富士24時間には参戦しない。
ただ、その開幕戦でトップを争ったTAIROKU Racing with B-Max Engineeringは、新たにニッサンGT-RニスモGT3の2018年バージョンを第2戦から投入、富士24時間では第5ドライバーとして本山哲を起用すると発表しており、こちらも富士では楽しみな存在だ。
X WorksのアウディR8 LMSなども、そのポテンシャルの高さから優勝を狙う存在だろう。
今季から台数が増えたST-Zクラスは、第1~2戦でENDLESS AMG GT4が優勝を飾ったが、多くのGT4マシンは海外で数多く24時間レースを戦っているとはいえ、富士でこれほどの長時間を戦ったことは当然まだない。その点では、どんな結末になるのかはまったく予想ができないところ。
逆にST-TCR、ST-1は車両に実績があるマシンが多く、こちらは純粋にチーム、ドライバーの力での争いとなりそうだ。
実績という面では、ST-2、ST-3、ST-4、ST-5ともすでに1年目の富士24時間を戦ったチームがほとんどで、かつ非常に競争レベルが高い。どこが勝つか……? というのは一概には予想ができないだろう。
24時間レースという戦いは、ふだんのレースとはまた違ったドラマが待っている。予想できない戦いを見届けに、富士スピードウェイに出かけよう。