TCRジャパンシリーズ合同テストは12台が参加。2年目の篠原拓朗が2セッションとも首位に

　3月24日、TCRジャパンシリーズの公式合同テストが富士スピードウェイで行われ、セッション1／2とも篠原拓朗（アウディRS3 LMS）がトップタイムをマークした。今回のテストには13台がエントリーし、12台が走行。TCRジャパン初登場となるクプラTCRも走行した。

　全日本スーパーフォーミュラ選手権にあわせての開催だが、新型コロナウイルスの影響で当初予定よりも短いワンデーとなったTCRジャパンシリーズの合同テスト。2年目のシーズンとなる今季は、2019年なみのエントリーが予想されているが、そのうち13台がテストにエントリーし、12台が走行した。

　スーパーフォーミュラのセッション1の後にスタートしたTCRJの1回目の走行では、2年目の参戦となるAudi Team Hitotsuyamaの篠原が23周と精力的に走行を重ね、1分48秒043というタイムをマークし、トップで走行1回目を終えた。2番手につけたのは同じくAudi Team Hitotsuyamaの中原英貴（アウディRS3 LMS）で、ブロンズクラス首位で終えている。

　3番手にはHIROBON（フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR）がつけ、4番手には松本武士（フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR）が、5番手には佐藤潤（フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR）が続き、2年目の参戦ドライバーが上位を占めている。

　夕暮れが近づくなか行われた走行2回目は、ふたたび篠原が1分48秒265をマークし、この日の走行をどちらもトップで終えた。2番手には塩谷烈州（ホンダ・シビック・タイプR TCR）が続き、大蔵峰樹（アルファロメオ・ジュリエッタTCR）が3番手となった。2020年から参戦するDrago CORSEの女性ドライバー、下野璃央（ホンダ・シビック・タイプR TCR）は1回目を8番手、2回目を9番手で終えた。

「昨年も富士ではレースがありましたが、気温が違うとはいえ、チームがシーズンオフにメンテナンスを欠かさずやってくれていたおかげで、トラブルもなくフィーリングもすごく良くなっています。メニューをしっかりこなせたことが、今回のトップタイムに繋がったのではないでしょうか」と篠原。

　2年目の参戦ということもあり、篠原にとってはタイトルが至上命題だ。「チャンピオンを獲るために出させていただいていると思うし、タイトルを最低条件にして、きっちりと自分を追い込んでいきたいと思います」とシーズンに向けて意気込みを語った。

　また、2020年から参戦を開始するバースレーシングプロジェクト【BRP】のクプラTCRが、この合同テストで初めてTCRジャパンのセッションに参加した。太田侑弥の名で登録されたが、チーム代表の奥村浩一がステアリングを握った。

　奥村は、同じくBRPが走らせたフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRとの比較も行ったと言うが、クプラTCRは「フィーリングがゴルフともアウディとも違う」という。3台ともホイールベースなど、ディメンションは数値上同じで、パーツ等も共通点があるはずだが、クプラTCRは「小さく感じますね。全体的にコンパクトでキャラクターが違います。すごく面白いですね」と語った。

　下野やクプラTCRの参戦など、2年目に向けて話題も多いTCRジャパンシリーズだが、スーパーフォーミュラ同様、新型コロナウイルスの影響で開幕戦は延期となっている。新シーズン開幕が待ち遠しいところだ。

TCRジャパンシリーズ合同テスト　走行1回目結果

天候：晴れ　路面：ドライ

TCRジャパンシリーズ合同テスト　走行2回目結果

天候：晴れ　路面：ドライ