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国内レース他 ニュース

投稿日: 2020.11.26 16:53
更新日: 2020.11.26 16:56

スーパー耐久:2021年からワンメイクタイヤ供給のハンコック。“経験者”の印象は

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国内レース他 | スーパー耐久:2021年からワンメイクタイヤ供給のハンコック。“経験者”の印象は

 11月19日、スーパー耐久を運営するスーパー耐久機構(S.T.O)は、2021年からワンメイクタイヤのサプライヤーがハンコックタイヤに決定したと発表した。すでにテストでは何台かのS耐マシンがハンコックを履きテストを行っているが、いったいどんなフィーリングをもつものなのだろうか。ここでは、ハンコックを良く知るふたりのドライバーに、その印象を聞いた。

 スーパー耐久では、これまで2011年からはヨコハマ、2018年からはピレリがワンメイクタイヤのサプライヤーを務めてきたが、「新型コロナウイルス感染症が未だ収束せず、日本国内のモータースポーツ界も大きな影響を受けるなか、この困難を克服し、国境を越え、ともにアジアを盛り立てていくため」に2021年からハンコックがワンメイクタイヤのサプライヤーを務めることになった。

 今回の変更はエントラントが安定して高いクオリティでレースをするために採られたものと言えるが、ハンコックはDTMドイツ・ツーリングカー選手権でもオーガナイザーやエントラントから高い信頼を得ていたほか、ヨーロッパや中東で開催される耐久レースのシリーズ『24Hシリーズ』でもさまざまな車格のマシンに合わせたタイヤ供給を長年行っており、実績は充分だ。

 そんな『24Hシリーズ』のメインレースのひとつであるドバイ24時間を走った経験をもち、過去にはスーパーGTでハンコックの開発を担ったこともある藤井誠暢は、「スーパーGTでHANKOOK PORSCHEで開発してきたときは、非常にグリップも良いレベルにありましたし、構造もたくさん開発して、ポルシェに対して仕上がっていたと思います」という。

「ドバイで履いたこともありますが、タイヤの“全体像”で言うと、ヨーロッパメーカーのタイヤとすごくキャラクターが似ています。ドバイで履いたタイヤについて言うと、路面のμが低かったこともあるのか、耐久性もすごく高かったです。そこが日本で履いたときにどうなるかですね」

 また、韓国のCJスーパーレース・チャンピオンシップにハンコックワークスであるアトラスBXから参戦し、同チームからドバイ24時間にメルセデスAMG GT4で参戦した経験をもつ柳田真孝は「ワンメイクタイヤとしてはなんの問題もなく使えるタイヤですし、2スティントも走れる耐久性もあるタイヤです」という。

「韓国で履いていたタイヤは、スーパーGTと同様開発競争がある(CJスーパーレースはタイヤコンペティションがある)ので、超スプリントでグリップも高いタイヤを使っていました。その分“落ち”もあったりしますが、耐久用のタイヤは、とにかく安定した印象ですね」

 柳田はまた、ハンコックのスタッフについても「スーパーGTもやっていましたし、近年ではDTMをはじめさまざまなレースをやっています。特に開発にあたってやりにくい部分もないですし、僕が2017年から韓国に行かせてもらっているときはずっと開発チームと一緒にやって、スーパーGTと同じようにできました」とこちらもなんの支障もなかったと語っている。

 スーパーGTで使用されるような開発タイヤとは異なり、ワンメイクタイヤに求められるのは、とにかく安定したクオリティで、安定したグリップを発揮するもの。その点でハンコックは、ふたりのトップドライバーにとっても充分信頼をおけるものになりそう……と言えるのではないだろうか。

スーパー耐久第3戦岡山 藤井誠暢
スーパー耐久第3戦岡山 藤井誠暢
スーパー耐久第4戦もてぎ 柳田真孝
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2020年ドバイ24時間のスタートシーン
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