2020年からスタートしたフォーミュラリージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップは12月3日付けで、12月12日〜13日に大分県日田市のオートポリスで開催される今季最終戦第6ラウンドのエントリーリストを発表した。今回エントリーは5台とやや寂しい台数ではあるが、そんな寂しさをかき消す“大物”がエントリーした。4回のフォーミュラ・ニッポン王者、3回のGT500王者を誇る本山哲がエントリーしたのだ。
フォーミュラリージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップは、FIA国際自動車連盟のフォーミュラ再編の流れとともに生まれたシリーズで、童夢F111/3シャシーを使用。今季はすでに5ラウンドが行われており、阪口晴南(SUTEKINA RACING TEAM)がシリーズをリードしている。
そんなフォーミュラリージョナルの第6ラウンドはオートポリスでの開催で、ピレリスーパー耐久シリーズとの併催となるが、エントリーは5台。阪口、金丸ユウ、池島実紅がSUTEKINA RACING TEAMから参戦、ランキング2位の古谷悠河がTOM’S YOUTHからの参戦となるが、これに加えあのTEAM GOHからのエントリーとして、本山の名が加えられることになった。
フォーミュラ・ニッポンでは4回のチャンピオンを獲得、さらにJGTC/スーパーGTでは3回のGT500チャンピオンと、1990年代から2010年代まで日本を代表するトップドライバーとして君臨した本山は、2008年限りでフォーミュラ・ニッポン参戦を終え、2018年にはGT500参戦を引退。ただ、レーシングドライバーとしての引退は口にしておらず、その後もスーパー耐久テストなども行っていた。
今回の参戦に向け、Buzz Racing with B-Maxの監督を務めている本山に鈴鹿サーキットで意気込みを聞くと「レーシングカーは今年の2月のスーパー耐久のテスト以来だけど、フォーミュラのレースは2008年のFニッポン以来ですね」という。テストではスーパーフォーミュラSF14や全日本F3のF3-N車両のテストを行っているが、フォーミュラの本格的なドライブはひさびさだという。
「今年から新しくスタートしたフォーミュラリージョナルの車両がどういうものなのか興味がありましたし、単純にレースが好きだし、レースがしたいという思いです」と本山は語る。
また、TEAM GOHからのエントリーについては「以前『最終戦に出ないか』というお話をいただき、シーズンオフのような時季でもあり、レースをしたいという思いから『ぜひ』と返事をしました」という。
最新のフォーミュラのコクピットに、あの特徴的なカラーリングのヘルメットが戻ってくるのはファンのみならず非常に楽しみなところ。そして、長年日本のトップに君臨し“帝王”とまで呼ばれた本山が、49歳という年齢、そしてスポット参戦というハンデを押しのけ、若手ドライバーたちにどんな走りをみせてくれるのか、大いに期待したいところだ。
フォーミュラリージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ第6ラウンド
エントリーリスト
3 阪口晴南 SUTEKINA RACING TEAM
5 金丸ユウ SUTEKINA RACING TEAM
8 池島実紅 SUTEKINA RACING TEAM
28 古谷悠河 TOM’S YOUTH
55 本山哲 TEAM GOH