スーパー耐久の2021年年間エントリー発表。2月24日段階で61台が名を連ねる

　2月24日、スーパー耐久を運営するスーパー耐久機構（S.T.O）は、2021年の『スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook』の年間エントリーリストを発表した。2021年はクラスがひとつ増え9クラスで争われることになるが、今季もエントリーは非常に盛況で、24日の時点で61台が名を連ねた。なお事前のエントリー表明の段階では70台前後となっており、今後車両の手配がついた場合さらに増える可能性もあるという。

　1990年にN1耐久として生まれ、1998年から現在の名称となったスーパー耐久は、今年でシリーズ誕生から30年という記念の年を迎える。近年はあらゆるレーシングカーに対応したさまざまなクラスが設けられており、GT3カーからコンパクトカーまでが争うエントラントに人気のレースに成長した。また、2018年からスタートした『S耐メディアプロジェクト』と題された独自のプロモーションも着実に成果をあげている。

　迎える2021年は、新たにハンコックをワンメイクタイヤサプライヤーに迎えることになる。すでにテストも行われているが、ドライバーからの評価は非常に高く、新シーズンに期待も大きい。一方で新型コロナウイルス感染拡大の影響によるエントリーの減少も懸念されたが、2月24日の段階でなんと61台ものエントリーを集めることになった。

　エントリーも気になるところだが、まず注目なのは新しいクラスの創設だ。もともと存在していたST-1からST-4までのクラスに加え、2021年から『ST-Q』というクラスが創設された。このクラスは規則書には『S.T.Oが参加を認めたメーカー開発車両、または各クラスに該当しない車両』とされており、メーカー開発車両等があてはまるという。2021年は、ROOKIE RacingのORC ROOKIE Racing GR SUPRAが参戦する。

　各クラスのエントリーに目を移すと、GT3カーで争われるST-Xは7台がエントリーした。すでに参戦を発表したFloral Racing with ABSSAのマクラーレン、さらに2020年はスポット参戦し優勝も飾ったPorsche Center Okazakiがエントリーした。また、スーパーGTでおなじみのAudi Team Hitotsuyamaがアウディでエントリーしている。

　盛況が予想されたST-Zは、その予想どおり16台のエントリーを集めた。トヨタGRスープラGT4が4台エントリーしているほか、メルセデスを走らせるCOMET RACINGやB-MAX ENGINEERING、ポルシェ・ケイマンのPorsche Team EBI WAIMARAMAなど新たなチームも。テクノファーストのジネッタもふたたびエントリーしている。一方、やや寂しいのはST-TCRで、2台のエントリーとなった。

　またST-Qは先述のとおり1台がエントリー。ST-1はそのルックスに注目のKTMクロスボウGT-Xに加え、TRACY SPORTSがGRスープラをエントリーしている。

　一方、大きく台数を増やしたのはST-2。2020年はROOKIE RACINGのGRヤリスが高いポテンシャルを示したが、Claris RacingがGRヤリスをエントリーした。2020年までST-4に参戦していたKTMSもST-2にエントリーしており、これもGRヤリスの可能性が高いだろう。ST-3は今季もレクサスRC350、フェアレディZ、クラウンRSの争いとなりそう。ST-4は5台のエントリーだが、今季もプロドライバーたちを中心にレベルが高い戦いとなりそうだ。また、ST-5は今季も13台と多くの台数を集めている。

　すべてのエントリーが全戦に参戦するわけではないが、2021年もクルマ好きにはたまらない、期待を高めるエントリーリストとなった。

スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 年間エントリーリスト

※2⽉24⽇現在
ST-X

ST-Z

ST-TCR

ST-Q

ST-1

ST-2

ST-3

ST-4

ST-5