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国内レース他 ニュース [PR]

投稿日: 2021.05.03 12:28
更新日: 2021.05.13 19:37

ジュリアーノ・アレジの参戦が決定。S耐富士24時間のエントリー状況と抑えておきたい基礎情報

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国内レース他 | ジュリアーノ・アレジの参戦が決定。S耐富士24時間のエントリー状況と抑えておきたい基礎情報

 2021年もいよいよ24時間レースの季節がやってきた。5月21〜23日に開催されるスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第3戦『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』は、富士スピードウェイで開催される24時間レースとして通算6回目、スーパー耐久のシリーズ戦としては4回目を迎える。ここでは2021年『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』の気になるエントリー状況と、押さえておきたい富士24時間ならではの基礎情報をお届けする。

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 開催を約1か月後に控えた4月28日、スーパー耐久シリーズ主催の公式合同テストが富士スピードウェイにて行われ、9クラス41台のマシンが参加したが、まずは富士24時間レースの本戦に向けたエントリーの現状をお伝えしたい。

 最高峰ST-Xクラスでは今季これまでの2戦に参戦した4台に加え、Audi Team HitotsuyamaのアウディR8 LMS GT3、CARGUY RACNGのホンダNSX GT3といったマシンが参戦を表明しており、今年の富士24時間はこれまでで最も多い6車種7台で争われることになる予定だ。

 また、ST-1クラスでは日本初上陸となったBMW M2 CSレーシング(BMW Team Studie)、ST-Qクラスではトヨタ自動車が開発した水素エンジン搭載するカローラ・スポーツ(ORC ROOKIE Racing)がデビューレースを迎えることとなった。

 さらに、ST-Zクラスではジュリアーノ・アレジがPorsche Team EBI WAIMARAMAからスポット参戦することが明らかになった。アレジは全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2戦鈴鹿においてデビュー戦で9位入賞を果たすなど、父ジャン・アレジ譲りの速さを見せており、初登場となるスーパー耐久、富士24時間での走りが楽しみな存在だ。

ST-Qクラスには水素エンジン搭載するカローラ・スポーツ(ORC ROOKIE Racing)がデビューを果たす
ST-Qクラスには水素エンジン搭載するカローラ・スポーツ(ORC ROOKIE Racing)がデビューを果たす

■押さえておきたい基礎知識。決勝中の『メンテナンスタイム』

 エントリー状況に続いて、富士24時間レースで知っておきたい基礎情報を確認しておきたい。S耐シーズンのなかでも最大の山場となる富士24時間は、決勝時間が24時間と長時間に及ぶため、ほかのラウンドとは異なった特別規則が適用される。なかでも最大の特徴は、決勝中10分間の『メンテナンスタイム』が全車1回義務付けられていることだ。

 このメンテナンスタイムはレース開始から20時間以内に行わなければならないもので、レース結果に関わるルーティーンピットでは行えないブレーキ交換作業等、時間を要するメンテナンスが実施できる。

 そのため、マシンに過酷な24時間レースにもかかわらず、スーパー耐久シリーズの1戦として開催された過去3回はいずれも、85〜93パーセントと高い完走率を実現しているのだ。

決勝中10分間の『メンテナンスタイム』が全車1回義務付けられる富士24時間
決勝中10分間の『メンテナンスタイム』が全車1回義務付けられる富士24時間

■ST-X、ST-Z、ST-TCRの押さえておきたい基礎知識。ドライバーグレードと運転時間

 また、1チームでエントリーできるドライバー登録にも特別規則が設けられる。スーパー耐久の3時間、5時間で行われるラウンドではドライバーは最大4名しか登録できないが、富士24時間では最大6名まで登録できるのだ。

 そのため、富士24時間ではスーパーGTやスーパーフォーミュラなどで活躍する国内トップドライバーを助っ人として起用するチームも多い。ST-X、ST-Z、ST-TCRの3クラスでは3グレードのドライバー規定が設けられており、戦局を予想する上で重要なポイントとなる。

 ル・マン24時間レースでの優勝経験、スーパーGT GT500クラスへの参戦など、スーパー耐久機構(STO)が定めた条件に合致したドライバーは『プラチナドライバー』に、40歳以上のアマチュア、60歳以上のすべてのドライバーは『ジェントルマンドライバー』に、それ以外のドライバーは『エキスパートドライバー』に分類される。

 ST-X、ST-Z、ST-TCRの3クラスは予選を担当するAドライバーにジェントルマンを登録しなければならなず、さらにAドライバーには決勝中、最低義務走行時間が定められており、富士24時間レースではレース時間の20%以上、4.8時間以上搭乗しなければならない。

 一方、プラチナドライバーは決勝中の合計運転時間がレース時間の40%以下、24時間レースの場合、9.6時間以下と最大運転時間が定められる。なお、エキスパートドライバーのみ運転時間に制限がない。

 そのため、マシンのスピードだけではなく、プラチナの最大運転時間、ジェントルマンの最低運転時間を加味した作戦の組み立てが24時間の決勝結果を左右する大きなポイントとなるのだ。

 エントリーリストが公開された際には、まずはST-X、ST-Z、ST-TCRのドライバーがそれぞれどのグレードなのかもチェックしておこう。

2020年の『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』チェッカーシーン
2020年の『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』チェッカーシーン

●富士スピードウェイ オフィシャルサイト


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