レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

国内レース他 ニュース

投稿日: 2021.08.18 22:39

スーパー耐久機構、第4戦オートポリスでのST-Xクラスの裁定について事実関係と見解を示す

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


国内レース他 | スーパー耐久機構、第4戦オートポリスでのST-Xクラスの裁定について事実関係と見解を示す

 7月31日〜8月1日に、大分県日田市のオートポリスで開催されたスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第4戦『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』。このレースでは、決勝レースフィニッシュ後にST-Xクラスのトップチェッカーを受けた81号車がスーパー耐久シリーズ2021 ブルテンNo.2021-18(車両規定違反:ウエイトハンデ不足)で失格裁定を受けたが、この裁定について、スーパー耐久機構(S.T.O.)はここに至るまでの経緯、事実関係、そして見解を示した。

 決勝レーススタート直後に濃い霧が発生し、一時赤旗中断となったことから、Aドライバーの最低乗車時間、ピットインの義務回数が適用されなくなり、プロドライバーたちによる興味深いレース展開となったスーパー耐久第4戦オートポリスのST-Xクラス。三つ巴のスピードと戦略がぶつかりあったレースは81号車が制することになったが、レース後、失格裁定というまさかの結果となり、2位だった290号車が優勝、777号車が2位となった。

 この件についてS.T.O.は、まず経緯として、「決勝レース終了後の再車検において、ウエイトハンデ重量(単体)の測定を行った結果、定められたウエイトハンデの重量を満たしていなかったため、当該⼤会審査委員会により失格の裁定がなされた」とした。

 また、S.T.O.から示された事実関係は下記のとおりだ。

・当該車両のウエイトハンデ重量は30kg(事前車検にて封印済み)。
・再車検でのウエイトハンデ単体の計測結果は29.3kg。
※スーパー耐久シリーズ2021 スポーツ規則第5条(4)に規定される測定方法にて計測。
・ウエイトハンデ重量を含む車両重量は、規則に合致していた。

 第3戦で優勝を飾った81号車は、第4戦でウエイトハンデを30kg積まなければならなかった。ただ、レース後ウエイトハンデ自体は29.3kgで、700g足りない。これが失格裁定に結びついた。ただし81号車のレース後の重量自体は、車両重量が規定に合致しており、アドバンテージを得ていたわけではないということだ。

 S.T.O.はこの件に関し、「ウエイトハンデの不足重量が微差であること。また、車両重量は規則を満たしていたこと等を考慮すると、今回の規則違反は悪意や故意によるものではなく、規則運用に対する誤解があったことや単純な確認ミス等が原因であると思われます」と見解を示した。

「事前の車検において封印されていたことも(その目的は、レース中の脱着を防止するためではあったものの)、誤解の一因となった可能性も考えられます。左記の状況からすると、今回の違反が、レースにおいて当該車両に有利に働いた可能性はほぼないと考えますが、規則の主旨・解釈からすると今回の判定および裁定については適切であったと考えます」

 ただS.T.Oとしては、「モータースポーツの根源である公平・公正を尊重し遵守することは当然ではあるものの、このような形でレース後に優勝車両が失格になるような事態は、極力避けなければならないことと認識いたしております」とレース後に結果が変わる事態を防止したい考えを示した。

「今回の結果につきましては、関係する皆さまにご心配とご迷惑をお掛けすることとなり心よりお詫び申し上げます。今後は、規則の周知徹底、および運用手順の見直し等を行い再発防止に努め、ファンの皆さまや参加者の皆さまにより一層心から楽しんでいただけるシリーズを目指して参ります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」

「最後に、いつもスーパー耐久レースを応援してくださっている皆さま、参加者の皆さま、そして、オートポリス大会の成功にご尽力を賜りました全ての皆様に心よりお礼を申し上げます」


関連のニュース