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国内レース他 ニュース

投稿日: 2016.12.28 19:26
更新日: 2016.12.28 19:37

全日本F3鈴鹿合同テスト:非凡な速さみせたF4ボーイズ。F3に素早い適応

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国内レース他 | 全日本F3鈴鹿合同テスト:非凡な速さみせたF4ボーイズ。F3に素早い適応

 12月26〜27日、鈴鹿サーキットで全日本F3選手権の合同テストが行われたが、この2日間のテストでFIA-F4に参戦してきたドライバーたちが非凡な速さをみせてくれた。

■宮田、小高は走り出しからスムーズ

 今回のF3テストには11台、17名のドライバーが参加したが、TEAM TOM’Sの2台はレギュラー参戦した山下健太、坪井翔とともに16年のFIA-F4王者の宮田莉朋、5位の小高一斗のふたりが参加した。宮田は初日は36号車を、小高はマカオから戻ったばかりの15号車をドライブ。27日の走行2回目では、途中マシンをスイッチした。

 宮田は初日、「F3はダウンフォースも大きく、FIA-F4と比べても安定感がすごかった。ただ、それでどこまでいけるのかが掴めていなかった」ころに、逆バンクでクラッシュしてしまう。ただ、ダメージはそこまで大きくなく、そのセッション中にふたたびコースインすることができた。

 小高も宮田も、コースサイドで見ていると非常にスムーズでとてもF3に初めて乗ったとは思えないほど。現代の若手ドライバーたちの順応力に改めて驚かされた。FIA-F4でずっとコーチングをしてきた片岡龍也も、スタンドからふたりの走りを観察していたが、「普通に走れていますね」と目を細めていた。

 初日の走行後、ふたりに話を聞くと宮田は「僕は鈴鹿自体がまだ走るのが6回目くらいなので、F3と鈴鹿の両方を学ばなければいけなかったんです」というからさらに驚きだ。「セクター3〜4ではそこまでタイム差がなかったですが、セクター1をもっと学ばないといけないです。オフにスポーツ走行で練習したいですね」という。

 一方の小高は、「今まで自分が乗ったなかで、F3はダウンフォースが異次元で、安定感もすごかったです。もっと走りたかったです(笑)」という。ただ、小高自身も認識していたが、F3からはよりダウンフォースを使った走りが求められる。「先輩たちに負けていたし、ブレーキももっと強く踏まなければいけない」と課題もみつけていた様子だ。

 ふたりの初日ドライでのタイムは、宮田が1分52秒461、小高が1分52秒463。ただ、この日トップタイムをマークした初代FIA-F4チャンピオンの坪井のベストとは1秒以上差があった。坪井はこのセッションで、1分51秒台を連発している。

 後輩たちについて坪井に聞くと「速いですね。うかうかしているとシートがなくなっちゃいます(苦笑)」という。1年で多くの経験を積んできただけに、「そこから1秒、0.5秒を詰めようとすると難しい」という言葉には重みがあった。非凡な才能をみせてくれた宮田、小高だが、『その先』が高いハードルになるだろう。

宮田莉朋がドライブした36号車
宮田莉朋がドライブした36号車
小高一斗がドライブした15号車
小高一斗がドライブした15号車


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