更新日: 2022.06.30 11:07
ハンマーレーシングで腕を磨いた三井優介がFIA-F4で活躍/JAF-F4の魅力を探る
国内で唯一、開発競争があるミドルフォーミュラ『JAF-F4』。とはいえ、どのようなカテゴリーなのか、その実態を詳しく知る方はそう多くないのではないだろうか。auto sport本誌では昨年に引き続き、2022年もJAF-F4の魅力を探る『2022 JAF-F4 PADDOCK NEWS』を掲載する。
JAF-F4はF3とFJ1600の間を埋めるカテゴリーとして1993年に誕生し、20年以上の歴史を持つミドルフォーミュラ。古くは道上龍に始まり、塚越広大、平川亮なども、JAF-F4を経て国内最高峰の舞台へと駆け上がっていったドライバーたちだ。近年でも角田裕毅や牧野任祐、大湯都史樹らがJAF-F4からトップカテゴリーへとステップアップを果たしている。
2022年の第2回目となる『2022 JAF-F4 PADDOCK NEWS Vol.2』では、SRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ。現ホンダ・レーシング・スクール=HRS)卒業後、HFDP(ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロシェクト)からFIA-F4に参戦している三井優介をピックアップ。
三井は、今季のFIA-F4でデビュー戦優勝を含む4戦連続の表彰台を獲得してランキングトップに立つ活躍をみせている。そんな彼は、SRS-Fの受講に向けて練習をする場を探しているとき、JAF-F4で「プロドライバー認定」を受けたハンマー伊澤が率いるハンマーレーシングを紹介された。
「スクールでの限られた時間だけでは足りないような気もしていて、もっとレースについて考えたり触れたりする時間がほしいなと思っていました。そこで、伊澤さんに働かせてほしいと相談し、通っていた自動車専門学校を休学して、昨年6月からこちらにお世話になることになりました」と語る三井。
三井にとって、JAF-F4で活躍する伊澤はレーシングドライバーのお手本であり、伊澤のアドバイスは成長の糧になったという。練習を始めた三井を伊澤は「とりあえず突っ込んで滑らせて向きを変え、アクセルをバーンと踏んで立ち上がっていく、というような元気のいい走り方でした。だから、『(四輪では)それではダメだぞ』とアドバイスするところから始まりました」と振り返った。
その後の三井は伊澤のアドバイスを聞いて練習を重ね、ドライビングテクニックを磨きながら、車両メンテナンスの手伝いを通してフォーミュラカーのメカニズムを学び、人間の感性と機械の理屈とを噛み合わせていった。ハンマーレーシングのスタッフとしてレースにも帯同する三井がチームの一員になるまで、レーシングドライバーとして飛躍するまで、そして伊澤が語る三井への期待などについては、下記のPDFを読んでほしい。