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国内レース他 ニュース

投稿日: 2022.10.11 16:25
更新日: 2022.10.11 16:33

スーパー耐久第6戦岡山でトヨタ・モビリティ基金の実証実験を実施。S耐TVでは手話放送を予定

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国内レース他 | スーパー耐久第6戦岡山でトヨタ・モビリティ基金の実証実験を実施。S耐TVでは手話放送を予定

 2022年6月より、さまざまな想いやノウハウを持った人々とともに、アイデアやソリューションの社会実装を目指すアイデアコンテスト『Make a Move PROJECT(メイク・ア・ムーブ・プロジェクト)』を実施している一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(TMF)は、10月15~16日に岡山国際サーキットで行われるENEOSスーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第6戦『スーパー耐久レース in 岡山』の会場にて各アイデアの実証実験を行うと発表した。

 3部門で構成されているメイク・ア・ムーブ・プロジェクト。そのうちの1部門である『Mobility for ALL ~ 移動の可能性をすべての人に』部門では、モータースポーツに焦点を当て、障がいの有無などにかかわらず誰もがモータースポーツ観戦を楽しめることができるアイデア公募を行っている。

 これまで同部門では、サーキット場内およびサーキット場までの移動課題を解決するアイデアや、障がいの有無などにかかわらず誰もがモータースポーツを楽しむことができるアイデア創出のきっかけとなるよう、視覚、聴覚、身体に障がいのある人のサーキット会場での感想などをまとめた動画を公開し、合わせてアイデアの公募も開始。その結果、同部門には国内外からの100件を超える応募があり、当事者の視点や、提案の革新性などの観点から、外部有識者などの意見も踏まえて17チームを採択、実証実験に向けた活動支援金も授与された。

 今回、そんな一次選考を通過した17チームが、アイデアの社会実装に向けて活動を促進するため、10月15日~16日に岡山国際サーキットで行われるスーパー耐久第6戦『スーパー耐久レース in 岡山』の会場をはじめ、岡山トヨタ PLATPORT、福岡市立こども病院において実証実験を行うことになった。

 実証実験当日は「障がいのある方にも参加いただき、嬉しさや効果について検証を行います」とのことだ。なお、スーパー耐久を運営するスーパー耐久機構(STO)では、土曜日予選の一部の時間を使い、スーパー耐久公式YouTubeチャンネル『S耐TV』にて、情報のバリアフリー化に向けたモータースポーツの手話放送(岡山放送株式会社)の実証実験の配信も予定しているという。

 各会場での採択チームや実証内容などは以下のとおり。一体どんな取り組みが行われるのか、注目度の高い実証実験になりそうだ。

1.)岡山国際サーキット(岡山県美作市滝宮1210)イベント広場/スタンド席にて実証
採択チーム:実証内容
株式会社Ashirase:視覚障がいの方の靴に装着し、振動で誘導するナビゲーションシステム『あしらせ』
株式会社アーキネット:燃焼式トイレや水循環システムなどを導入したオフグリッド型トレーラーハウスを転用したバリアフリー・トイレ
株式会社ePARA:障がいのある方がeスポーツを通じてコミュニティを形成し、レーサーになる挑戦を共有・応援しあう体験
エヴィクサー株式会社:音響通信技術を活用した、光と同期して音が見える『光るTシャツ』
合同会社AUTOCARE:メタバースを活用し、会場に潜むハンディを訪問前に探し出すことができるデバイス
岡山放送株式会社:情報のバリアフリー化に向けたモータースポーツの手話放送
株式会社Cone・Xi、一般社団法人ソーシャルアクション機構:看護師不足の解消に向けた訪問看護師の移動支援の仕組みを活用した、障がいのある方の岡山国際サーキットへの無償移動支援サービス
株式会社コンピュータサイエンス研究所 視覚障がいの方の歩行支援アプリ『Eye Navi』
・株式会社電通:走行データと中継映像からレースの実況音声をAIでリアルタイム生成し、視覚障がいのある方がレースを耳で楽しむ音声観戦体験
株式会社日本数理研究所:人工自我により感情を持ったレーシングカーと人とがコミュニケーションする体験
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社:聴覚障がいの方などに、エンジン音を振動と光に変換して届けるデバイス
Field of Vision Technologies Ltd(アイルランド):視覚障がいのある方がレースの状況を触覚で感じ取れる没入型観戦体験デバイス
Music:Not Impossible Inc. (アメリカ):聴覚に関係なく誰もが一緒にモータースポーツの音や興奮を楽しめるデバイス
LOOVIC株式会社:視空間認知障がいの方が五感を用いて移動が可能となるデバイス『LOOVIC』

2.)岡山トヨタ PLATPORT(岡山県津山市押入786-3)にて実証
株式会社シアン:等身大VRとドローンを活用した遠隔でのレース観戦
テクノツール株式会社:肢体障がいの方などがレーシングシミュレーターを楽しむための入力装置

3.)福岡市立こども病院にて実証
トヨタ自動車九州株式会社:リモート工場見学の仕組みを活用した、長期療養中の子供たちによる遠隔でのレース観戦

YouTube『S耐TV』配信URL:https://youtu.be/Elc0X2Lw5uM
配信日時:10月15日(土)13:10~14:10(予定)


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