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国内レース他 ニュース

投稿日: 2022.11.27 22:55
更新日: 2022.11.28 15:47

HELM GTRがST-X参戦初年度で逆転王者に輝く。S耐第7戦はポルシェセンター岡崎911が制し2連勝

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国内レース他 | HELM GTRがST-X参戦初年度で逆転王者に輝く。S耐第7戦はポルシェセンター岡崎911が制し2連勝

 11月27日、三重県の鈴鹿サーキットでENEOSスーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankookの最終戦となる第7戦『SUZUKA S耐』の決勝が行われ、ST-Xクラスの16号車ポルシェセンター岡崎 911 GT3R(永井宏明/上村優太/伊藤大輔)が総合優勝を飾った。

 そして各クラスのシリーズチャンピオンも決定し、ST-Xは62号車HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)、ST-1は2号車シンティアム アップル KTM(IDA TAIYO/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)、ST-2は225号車KTMS GR YARIS(平良響/荒川麟/奥住慈英)、ST-3は39号車エアバスターWINMAX RC350 55ガレージ TWS(冨林勇佑/伊藤鷹志/石井宏尚)、ST-4は86号車TOM’S SPIRIT GR86(河野駿佑/松井孝允/山下健太)、ST-5は4号車THE BRIDE FIT(岡田拓二/伊藤裕士/石澤浩紀/いとうりな)となっている。

 3月に鈴鹿サーキットで開幕した2022年のスーパー耐久は、富士スピードウェイ、スポーツランドSUGO、オートポリス、モビリティリゾートもてぎ、岡山国際サーキットと転戦し、ふたたび開幕戦の舞台である鈴鹿サーキットでの最終戦を迎えた。

 今回の第7戦は全クラス参加の5時間レースとなり、朝から晴れ空となった鈴鹿サーキットを舞台に、気温16度、湿度52%のなかスケジュールどおりの10時45分にフォーメーションラップが開始され、隊列が1周を終えてホームストレートに戻ってくると、グリーンシグナルでレースがスタート。

2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 決勝レーススタート
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 決勝レーススタート

 1~2コーナーでは5時間レースのオープニングらしく各マシンともクリーンな出だしを切ったものの、逆バンクで6番手スタートの81号車DAISHIN GT3 GT-Rとグリッド降格で11番手スタートとなった23号車TKRI松永建設AMG GT3が接触、81号車がグラベルにスタックしてしまう。

 そして日立Astemoシケインではポールスタートから3番手に順位を落としていた62号車HELM MOTORSPORTS GTR GT3と4番手の16号車ポルシェセンター岡崎 911 GT3Rが接触してしまい16号車がスピン。この間にST-Xのトップには31号車DENSO LEXUS RC F GT3が浮上するなか、1周目完了と同時にフルコースイエロー(FCY)が導入されるという荒れた展開に。

 FCY解除後にはチャンピオンを争う62号車と888号車Grid Motorsport AMG GT3がバトルを繰り広げ、6周目のダンロップコーナーで888号車が62号車をオーバーテイクして前に出ていく。また12周目には2番手の777号車D’station Vantage GT3がトップの31号車をかわして先頭に立つ。17周目にはST-5の50号車LOVEDRIVE ロードスターが130R進入のイン側にマシンを止めてしまったため2度目のFCYが導入され、FCYはその後セーフティカー(SC)に切り替えられた。

 SC解除となり20周目にレースが再開されるも、その直後にはST-3でチャンピオンを争う52号車埼玉トヨペット GB クラウン RSがバックストレートでエンジンが停止するトラブルによりマシンを止めてしまい3度目のFCYが導入。52号車の回収完了後、26周目から残り3時間47分で再びグリーンフラッグが振られる。

 しかしアクシデントは続き、再開直後にST-5の222号車Honda Cars Tokai J-net FITが130Rイン側のバリアにクラッシュを喫してしまい、レース開始から1時間30分が経過しないなかで4度目のFCYとなり、このFCYもその後SCに切り替えられた。

 レースが再開されると、31号車と16号車によるトップ争い、888号車と62号車による3番手争いが繰り広げられ、37周目のバックストレートで62号車が888号車をオーバーテイクして3番手へ浮上。一方のトップ争いはストレートスピードの速いレクサスRC F GT3対コーナーが速いポルシェ911 GT3Rという一進一退のバトルが続くも、48周目のバックストレートでインを取った16号車が前に出ていく。

 そして残り2時間5分、それまでの波乱が嘘だったかのように何事もなくレースが進んでいたが、ST-Xの3番手を走行していた777号車の右リヤタイヤが2コーナー進入でパンクチャーに見舞われてしまう。777号車はこのアクシデントで戦線離脱、コース上へのパーツ落下もあることから再びFCY導入となった。

2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 タイヤパンクチャーに見舞われたD'station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 タイヤパンクチャーに見舞われたD’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)

 レース再開後も大きなアクシデントなくレースが進んでいたが、残り1時間17分というというところでST-3の15号車岡部自動車フェアレディZ34とST-TCRの75号車Team Noah HONDA CIVIC TCRが接触によりS字コーナーでマシンストップ、この日6度目のFCYが導入された。

 レースは残り1時間を切りST-Xの各マシンは最後のピットストップを行っていく。このピットを終えても16号車のトップは変わらず、2番手は62号車というオーダーで最後の30分へと突入していく。しかしレース残り15分というところでST-5の290号車AutoLabo/T&I Racing 素ヤリスがストップしてしまい7度目のFCYに。

 レースは残り12分30分でリスタート。ST-Xトップ2の順位は変わらず、16号車ポルシェセンター岡崎 911 GT3Rがトップチェッカーを受け前戦の岡山から2連勝を達成。そして2位フィニッシュの62号車HELM MOTORSPORTS GTR GT3が4位フィニッシュの888号車Grid Motorsport AMG GT3をランキングで逆転してST-X参戦初年度で初のシリーズチャンピオンに輝いている。

2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 チェッカーフラッグを受けるHELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 チェッカーフラッグを受けるHELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 優勝を喜ぶ上村優太(ポルシェセンター岡崎 911 GT3R)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 優勝を喜ぶ上村優太(ポルシェセンター岡崎 911 GT3R)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 ST-Xクラス優勝の永井宏明/上村優太/伊藤大輔(ポルシェセンター岡崎 911 GT3R)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 ST-Xクラス優勝の永井宏明/上村優太/伊藤大輔(ポルシェセンター岡崎 911 GT3R)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 ST-Xクラスのチャンピオンに輝いた平木玲次/平木湧也/鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS GTR GT3)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 ST-Xクラスのチャンピオンに輝いた平木玲次/平木湧也/鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS GTR GT3)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 ST-Xクラスの表彰式
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 ST-Xクラスの表彰式
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 Grid Motorsport AMG GT3(マーティン・ベリー/ショウン・トン/高木真一/山脇大輔)
2022スーパー耐久第7戦鈴鹿 Grid Motorsport AMG GT3(マーティン・ベリー/ショウン・トン/高木真一/山脇大輔)

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