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F1 ニュース

投稿日: 2017.03.23 00:54
更新日: 2017.03.23 09:59

【今宮純のキャッチポイント】2017年のF1&開幕戦は『強く・激しく・速く・色っぽく!』

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F1 | 【今宮純のキャッチポイント】2017年のF1&開幕戦は『強く・激しく・速く・色っぽく!』

 変革のシーズン、957戦目オーストラリアGPから新・戦闘開始だ。なにもかもがこれほど新しくなった年も珍しく、『F1/2017』=新時代の起点として記憶されることになるだろう。

 11から精鋭10チームへ、ディフェンディング・チャンピオンはもういない(94年以来だ)。旧王が4人、優勝経験者は7人、14カ国から20人。まったくのルーキーが1人、初フル参戦は2人、興味深いのは7チームがペアを変えたことだ。電撃移籍や急きょ復活がオフの話題になり、真新しいチームメイト関係ができあがった。昨年からそのまま同じなのはレッドブル、フェラーリ、トロロッソだけ、2冠王メルセデスが5年ぶりにラインアップを変えて臨む。

 わかりやすいビジュアルの変化もある。ニューカラーになったピンクのフォース・インディア、オレンジのマクラーレン、ブルーのトロロッソ、ダークグレイのハース、ブルー・ゴールドのザウバー。半数の中間5チームがそろって変色したのも稀なこと、お気に入りはどこですか? ちょっとがっかりのカラーリングはどこでしょう……?

 マッチョで厳めしいスーパーF1的ルックス(外観)が戻ってきた。92年までは車幅215cm、93年から200cmに、98年から昨年まで180cmに。それが20余年を経て2メートルのワイド・マシンに戻り、空力デザイン寸法規制なども緩和された。ダウンフォース25〜30%アップ、同時にピレリタイヤも前輪6cm、後輪8cm幅広くされてグリップがアップ。「ラップタイム4〜5秒短縮」コンセプトは8日間合同テストで確かに実証された。

 昨年テスト・ベストタイム対比で1分22秒765→1分18秒634(いずれもキミ・ライコネン)、実に-4.131秒速くなった。直線スピードは下がったもののコーナー旋回速度が目に見えて速く、ドライバーには5G以上がかかる。アスレティックなスポーツ性がF1に甦ったのだ。

 付け加えると車体重量は702Kgから722Kg+タイヤに変更され、近年F1マシンでもっとも重い。この規定重量増加によって、ドライバーはボクサーのような減量を強いられることなく、むしろフィジカル強化策(筋力アップ)に冬の間励んできた。つまり17年レギュレーション大変更はメカニカルだけでなく、ドライバー力を問うフィジカルやメンタルの改革の意味もあるわけだ。全力でプッシュ、コース上で競い合うレーシング・シーンこそ、グランプリの醍醐味だから。
 
 4年目を迎えるパワーユニット(PU)に関して基本レギュレーションの大きな変更はない。トークン制による開発抑制措置が見直され、シーズン中のアップデート自由度は担保された。しかし20戦日程なので年間4基PU制限に1基減らされ、そのアップデート使用投入チャンスが限定されてマイレッジなど信頼性はよりシビアに。

■今宮純が厳選するF1開幕戦の見どころ5点


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