更新日: 2024.05.29 13:32
マリオ・アンドレッティ、リバティCEOの言葉に衝撃受ける「F1参戦を全力で阻止すると面と向かって言われた」
1978年のF1世界チャンピオンであるマリオ・アンドレッティは、F1オーナー、リバティ・メディアのCEOグレッグ・マッフェイから、アンドレッティ・グローバルのF1参入を阻止するために全力を尽くすと個人的に言われたと述べており、その露骨な態度に衝撃を受けたという。
マイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・グローバルは、F1参戦を目指しており、FIAは2023年10月にアンドレッティの申請にゴーサインを出したが、リバティ・メディア傘下のフォーミュラワン・マネジメント(FOM)は2024年1月にアンドレッティの参戦を却下した。
マリオ・アンドレッティは、マイアミGPの週末の土曜日にF1のCEOステファノ・ドメニカリと会話を交わしていたところ、リバティのCEOであるマッフェイが突然割り込み、恐ろしい警告を発して立ち去ったと語った。
「マッフェイ氏は会話に割って入り、『マリオ、伝えておきたいのは、マイケル(・アンドレッティ)がF1に参戦しないよう私が全力を尽くすということだ』と言った」とアンドレッティは『NBC』に語った。
「信じられなかった。あれには打ちのめされた」
「我々はビジネスの話をしている。これほど個人的なことだとは知らなかった。あれは本当に――まったくなんてことだ。信じられなかったよ。まるで心臓に銃弾が撃ち込まれたようだった」
F1から参戦を却下されたアンドレッティだが、諦めることなく、2026年のデビューに向けて準備を進めている。
アンドレッティは先月、イギリスのシルバーストンに約80名の従業員を擁する技術拠点を設立した。さらに、アンドレッティはパット・シモンズをコンサルタントとして採用したことを発表した。
FOMの元チーフテクニカルオフィサーであるシモンズは、チームに貴重な経験をもたらすだろう。シモンズは、現在のテクニカルレギュレーションの形成に重要な役割を果たし、アンドレッティが参戦を望んでいる2026年に施行予定の新レギュレーションの策定にも貢献した。
アンドレッティの参戦を阻止するというFOMの決定は、特にアメリカで大きな論争を巻き起こした。今月、6人のアメリカ上院議員が司法省反トラスト局に書簡を送り、FOMの姿勢に対する懸念を表明した。
この書簡は、F1に参戦するアメリカのチームがもたらす可能性がある経済的利益を強調し、FOMによる排除の動機に疑問を呈している。上院議員らは、アンドレッティの排除は「現在のパートナーを競争から隔離する」動きであり、独占禁止法上に抵触する可能性があると示唆している。
「F1の参加チームにアメリカのチームを加えることで財政面における刺激があることは明らかであり、(フォーミュラワン・マネジメントが)現在のパートナーを競争から隔離しようとしているのでなければ、彼らが阻止されるべき理由はない」と彼らは述べた。