レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1 ニュース

投稿日: 2017.04.18 07:00
更新日: 2017.04.18 11:34

覚醒したフェラーリがバーレーンで首位奪還。絶対王者に生じた綻び【今宮純の視点】

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


F1 | 覚醒したフェラーリがバーレーンで首位奪還。絶対王者に生じた綻び【今宮純の視点】

 2017年F1第3戦バーレーンGPは、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが勝利。ニッポンのF1のご意見番、今宮純氏がバーレーンGPを振り返り、その深層に迫る──。ライバルからプレッシャーを受けるメルセデスに生じた綻びとは。 

——————————————————

 フェラーリが首位奪還。表彰台で勇ましい国歌が流れると、チームスタッフ全員が声を張り上げた。「イタリアの兄弟よ、イタリアは今日目覚めた~隊列を組むのだ~イタリアが呼んでいる」。

歓声をあげるフェラーリチーム
歓声をあげるフェラーリチーム

 セバスチャン・ベッテル優勝・2位・優勝=68点、ルイス・ハミルトン2位・優勝・2位=61点。フェラーリはキミ・ライコネン34点を加え102点、メルセデスはバルテリ・ボッタス38点を加え99点。開幕3戦目でシリーズリーダーに立った。

 最近では08年開幕戦に敗れたが続くマレーシアGPとバーレーンGPに2連勝、さらにスペインGPとトルコGPまで4連勝している。ほぼ10年前のことだ。まさに国歌のようにここで『フェラーリは目覚めた』――。

 ボッタス81戦目初PP、ハミルトン2位、メルセデス勢が最前列を占拠するのは47回目(フェラーリは55回)。3位ベッテルはなんとしても2列目・奇数側からこの壁を突破しなければ、勝機を見出せない。

 レコードライン上の路面グリップは確実に偶数側よりも高い。彼は中国GPでもスタートに賭け、濡れていた定位置を避けるように左にマシンを止めた(審議対象になるもおとがめなし)。そこまでやるくらい闘争心に燃え、集中しているベッテル。

 PPボッタスはやや右向きにノーズを、2位ハミルトンは左向きに止めた。見ていてまずいなと直感した。互いに意識しあっている。すぐ後ろのベッテルにはこれがまる見えだ。ボッタスはスタートで右方向に斜行する“牽制ライン”をとるにちがいない。自分はまっすぐ加速、レコードライン上をキープしたまま1コーナーにはアウトからアプローチ。


関連のニュース