2017年F1第4戦ロシアGP、決勝トップ10に入ったドライバーが決勝日を振り返った。
■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=1位
実感するのに少し時間がかかりそうだ。いつもはあまり感情的にならない人間なんだけど、フィンランド国歌が聞こえてきた時には感動した。
すべてがまるで夢のようだ。初めて優勝した。これがいくつもの勝利の始まりだといいね。
僕にとってキャリアベストのレースのひとつだ。セバスチャン(・ベッテル)からのプレッシャーはそれほど問題ではなかった。一番問題だったのは、周回遅れのグループを追い抜くことだった。時間をロスすることなく抜くのが簡単ではなかった。
残り15周ぐらいの時にロックアップしてしまい、それがペースに響いた。でもなんとか対処できたよ。
チームに対して無線で話しかけないでくれるよう頼んだ。集中したかったんだ。
この勝利は、前に進むための大きな自信を与えてくれる。自分に優勝する力があることは分かっていた。自分の能力をいつだって信じてきた。でも今日、実際に勝つことで、それを確認することができたんだ。
(F1初優勝まで)かなり時間がかかった。80戦以上だ。でも待った甲斐があったよ。
冬の間に不思議なチャンスがやってきて、このチームに加わることができた。彼らのおかげで勝つことができたんだ。皆に感謝したい。
■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=2位
スタートの蹴り出しは悪くなかったと思うけど、もう少しだけアグレッシブにいってもよかったかな。ライトが消えるまで時間がかかり、グリッドの状況について正しく読み取ることができなかった。
とはいえ、スタート自体はよかった。ただ一日中、強い向かい風が吹いていて、(バルテリ・)ボッタスは大きなトウを得ることができた。僕にはどうしようもなかった。
バルテリは素晴らしいレースをしたね。他の誰よりも素晴らしい走りをした。彼は今日の勝者にふさわしい。
終盤、全力で走り、バックストレートで彼のDRS圏内に入れると思った。プレッシャーをかけて、ミスを誘うことができるんじゃないかと考えたんだ。でも彼は一度もミスをしなかった。
(周回遅れにする時のフェリペ・)マッサとの件だけど、あれは意志の疎通がうまくいかなかっただけの話だ。彼がどういうラインをとるのか分からなかった。いずれにしても、あれによって優勝を失ったわけじゃない。
次のスペインが楽しみだ。バルセロナでは冬季テストを行い、あそこでのマシンの挙動についてしっかり学習済みだ。
まだ選手権争いについて考える必要はない。今季はすごくいいスタートを切った。僕らはベストを尽くし、勝つためにここにいる。でも常に学べること、向上できる箇所はある。
今日は速さがあったけれど、もう少しうまくやれたはずだ。でも僕らのマシンもチームも強力だし、ポジティブな要素はたっぷりある。
(ボッタスとのスタート直後のバトルについて語り)スタートはバルテリと同じぐらいの出来だったと思う。でも彼は大きなトウを得て、勢いを増したんだ。イン側を守ったけれど、ブレーキングゾーンへのアプローチで彼が前に出て、僕の前でドアを閉めた。彼はあそこで勝利を手にしたといえるだろう。あと、ファーストスティントでの走りは素晴らしかった。ついていけなかったよ。
今日はバルテリのためのレースだった。信じられないほど素晴らしいレースを走った。ペースもすごくよかった。