マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラは、先週日曜日のF1第23戦カタールGPでランド・ノリスがレース中にスチュワード(審議委員会)から2番目に厳しいペナルティを科されたことを受け、FIAが「スポーツをよりよい場所にするための全面的な見直し」を実施することを望んでいる。
ストレートにデブリが落ちていたためダブルイエローフラッグが掲示された際、減速しなかったノリスは決定的なペナルティを受けたが、ステラとルサイルの多くの人々を驚かせたのは、そのペナルティの厳しさだった。10秒間のストップ&ゴーペナルティにより、ノリスは事実上33秒以上を失い、彼自身とマクラーレンのために重要なポイントを獲得するチャンスを失ったのだ。
ステラは、「ランドがセクターに入ったときにイエローフラッグが掲示された。当然ながら、要件は非常に明確だ。イエローが出されたセクターでは減速する必要がある。これはドライバーの責任であり、この場合ペナルティが科されるのは当然だ」と認めた。
しかしステラは、次のように指摘した。
「このことは、ペナルティを与える際に適用されるのかどうか我々全員が知りたいと考える、ふたつの重要な要件に関係する。ひとつ目は比率であり、ふたつ目は具体性だ。そして私はこのペナルティの適用には両方の要件が欠けていると考えている。具体性は、実際にどのようなケースを検討しているかということに関係する。誰かに差し迫った危険があるか? それは衝突現場なのか? そして、その具体性から比率が導かれる。ペナルティはインシデントの重大さに応じて決められる必要がある」
「確認したデータから、ランドのスピードが落ちていなかったことは認める。しかし、具体性や比率が欠けていることが非常に懸念される。そしてそれは、チャンピオンシップ争いに決定的な影響を与える可能性のある要素でもある」
「F1のレースに公平性を取り入れたいのであれば、これが、FIAが真剣に検討すべき問題であることは間違いない。そうしなければ、結果が制御不能になる可能性がある。私には、どこかから表紙がホコリまみれの本を取り出して、『何と書いてあるか見て、これを適用した』などと言っているかのように見える。少々単純すぎるように思える」
「このような厳しいペナルティがこのケースに適用されたことを、FIAが検討するよう期待している。そして、改善の余地は確実にあるというのが我々の意見だ。FIAはこの機会を利用して、自らの活動とペナルティ適用の見直しを始めるだろう」
またステラは、見直しはレースの結果を変えるのではなくF1の将来のためのものだと主張した。
「私が見直しと言うとき、このレースの結果を変えるような見直しのことを言っているのではない。このスポーツをよりよい場所にするための見直しだ。つまり、私が“見直し”と言うとき、私はこのイベントに限ることなく、F1の将来について考えている」