F1シーズンを転戦していると普段見かけない人との出会いがある。そんな人に、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねてみる特別企画……なのだが、今回はフォース・インディアの副チーム代表、ボブ・ファーンリーに接触してみた。
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ロシアGPの土曜日、フリー走行3回目が終了した後、タイヤのチェックをしている松崎淳(タイヤ&ビークルサイエンス部門シニアエンジニア)に近寄る人物がいた。フォース・インディアの副チーム代表を務めるボブ・ファーンリーだ。
副チーム代表といっても、チーム代表のビジェイ・マリヤは逮捕されているから、現場でトップとしてチームを統率しているのはこのファーンリーである。
その事実上のチームトップが、フリー走行3回目の走行を終えたタイヤを見ながら、何事か話し込んでいるというのは、ほかのチームではまず見られない光景である。いったい、ファーンリーは何をしに、松崎エンジニアの元を訪れたのだろうか?
「フリー走行3回目でエステバン(・オコン)のタイヤにちょっとした問題が起きていたんだ。それをチェックに来たんだ」
理由はわかったが、それにしても副チーム代表なのに、タイヤを見て何かわかるのだろうか?
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