ジェンソン・バトンのモナコGPは、決して理想的な結末とはならなかった。
予選はQ3に進む好走を見せたものの、5基目のMGU-Hとターボチャージャー交換で、15番グリッド降格ペナルティ。最後尾グリッドが確定した。さらに追い討ちをかけるように、予選のクラッシュでダメージを負ったストフェル・バンドーンのマシンに、自らの改良型フロアを付け替えたため、ピットレーンスタートとなってしまう。
昨年までのバトンは、「ドライバーにまったく非がないのに、いきなりグリッドを降格される。この理不尽なペナルティ制度を、何とかすべきだ」と、ことあるごとに訴えていた。しかし見直されることはなく、半年ぶりに復帰したバトン本人が犠牲となってしまった。
ほぼ抜けないモナコGPで、ピットレーンスタート。それでもバトンは、ポイント獲得の希望を捨てなかった。1周目にスーパーソフトに履き替え、残りの77周をノンストップで走り切る。その間に順位を上げて行く狙いだった。しかしすぐ前のパスカル・ウェーレインも、同じ作戦を取った。
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