ホンダがF1へ本格復帰を果たす2026年シーズン開幕が近づくなか、フジテレビF1中継解説者としてもお馴染みのレーシングドライバー松田次生が、ホンダのF1パワーユニット(PU)開発を率いるHRCエグゼクティブチーフエンジニアの角田哲史LPL(ラージプロジェクトリーダー)にインタビューする興味深い動画が鈴鹿サーキットのオフィシャルYouTubeチャンネルにて公開された。
通常は関係者以外が立ち入ることができないHRC Sakura内のミッション・コントロールルームで収録された本動画では、2026年のテクニカルレギュレーションに則ったF1最新PUやカーボンニュートラル燃料(CNF)事情。そして、ハイブリッド比率が高まるPUレギュレーションに変わったことで、ドライバーに求められるスキルがどのように変わるか、といったF1ファンが気になるさまざまな事情について、約31分にわたりホンダのF1PU開発を率いる角田LPLが説明している。
今回はその動画内容の一部をご紹介しよう。2026年からのPUは、ICE(内燃機関)出力が550kwから350kwに減少した一方で、電気モーター(MGU-K/運動エネルギー回生システム)出力が120kwから350kwへと約3倍に増加。ICEと電気モーターの出力比率が5:5に変更された。これにより、いかに電気エネルギーをリチャージして効率良く使用するかが、これまで以上にラップタイムに大きな影響を及ぼすことになった。
では、鈴鹿サーキットで効率良い電気エネルギーの使い方とはどのようなものなのか。角田LPLによると、S字をはじめとする序盤のテクニカルセクションで電気エネルギーをリチャージし、ヘアピン後のパワー重視となる後半セクションで電気エネルギーを使用することが効率的とのこと。ただ、電気エネルギーのリチャージ量には限界値があるため、どこでタイムを稼ぎ、どこでチャージするのか、ドライバーにはバランスが要求されるため、鈴鹿サーキットはチャレンジングかつ、技術的にも面白いコースレイアウトだという。
また鈴鹿サーキット現地で日本グランプリを観戦する際は、どこで電気エネルギーをリチャージしているのか、どこで使用しているかはPUの『音』で聞き分けることができそうだ。というのも、電気エネルギーを効率良くリチャージするには、アクセルを戻し(リフト)、惰性(コースト)で走行する走り方である『リフト・アンド・コースト』をする必要がある。そのため、これまでのF1とは違ったPU音が鳴り響くことになるだろう。いったいどんなサウンドなのか、日本グランプリで直接耳にする日が楽しみなところだ。
そのほかにも動画内では、CNFやオーバーライドシステムなど、2026年シーズンに向けたさまざまな変化について語られている。実際に2026年のF1を戦うホンダPUの開発を率いる角田LPLだけに、その発言はどれも興味深い。密度の濃い30分超えの映像だけに、開幕まで長いF1ロスの期間のお供としてはうってつけだろう。是非、下記リンクから映像をチェックしてほしい。2026年のF1を楽しむための予備知識が、ここに詰まっている。
■URL:https://youtu.be/5qeDBJe_dIA?si=maKRey-vEhiowJYI

