フェルナンド・アロンソとカルロス・サインツが、2027年のF1ドライバー市場の鍵を握る存在となっている。ふたりが来季の去就を決めるまでは、中団チームにおいて大きな動きが起こることはなさそうだ。
もちろん、マックス・フェルスタッペンの近い将来については依然として多少の不透明さが残っている。しかし、メルセデス、マクラーレン、フェラーリはいずれも2027年も現在のドライバーラインアップを維持する見通しであり、フェルスタッペンに残された選択肢はレッドブル残留か、1年間グランプリレースから離れるかのいずれかと考えられる。そして、彼が休養を選ぶと考える者はほとんどいない。
現在、フェルスタッペンは、来季は優勝やタイトル争いが可能なマシンを用意できるという技術的な保証をレッドブル側に求めている。今季のリザルトや総合的なパフォーマンスの低迷により、契約に盛り込まれている解除条項が自動的に発動されれば、彼は自由に移籍できる立場にある。しかし最終的には、少なくともあと1年はチームに残留することで合意することになるだろう。
そのため、ドライバー市場における本格的な動きは中団勢から始まる可能性が高く、その中心にいるのがアロンソとサインツだ。
■アロンソ、アルピーヌ復帰の可能性
アロンソは、ブダペストで「僕は契約を結んでいる。どこにも行かない」と語った。しかし、フェルスタッペンと同様に、今季ここまでの成績は契約で定められた最低基準を大きく下回っており、彼はアストンマーティンを離脱できる立場にある。
そんななかで、2027年にタイトルスポンサーとなるグッチも関与しているアルピーヌとの交渉が、この1カ月で加速している。グッチとの契約により、アルピーヌがアロンソの高額なサラリーを払う余裕ができる。アロンソが古巣に戻ってF1キャリアを締めくくるという決断を下す可能性は十分あるだろう。
アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレは、ウイリアムズからレンタル移籍中のフランコ・コラピントに対し、来季に向けて他のシートを探すよう伝えたともいわれる。コラピントのマネジメントは、予定より1年早くアルピーヌを離脱する可能性を考慮して、ウイリアムズと今後の選択肢について協議を始めている。現時点ではウイリアムズに空きシートはないが、サインツが今季末でチームを離れるという決断をするかもしれない。
■サインツはサマーブレイク中に決断を下す計画
仮にアロンソがアストンマーティンを離れる場合、ローレンス・ストロールの候補リストの筆頭となるのはサインツだろう。市場に出る可能性があるトップドライバーは、彼だけだからだ。
サインツはブダペストで、2027年に向けた去就についてはサマーブレイク中に決断するという考えを明かした。ただし、「正直なところ、それがいつになるのかは分からない。具体的な日付は言えない」と慎重な姿勢を示している。
「以前から言っているように、夏まで待ってチームと腰を据えて話し合うつもりだ。ジェームズ(・ボウルズ/ウイリアムズF1チーム代表)をはじめチームのみんなと、チームの将来、そしてその中での自分の将来について話し合いたい」
こうした状況から、アロンソがアルピーヌへ復帰し、サインツがアストンマーティンへ移籍、そしてコラピントがウイリアムズへ戻るという形で、3人がシートを入れ替える可能性がある。




