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F1 ニュース

投稿日: 2017.09.26 12:17

【今宮純のキャッチポイント】F1マレーシアGPはスコール襲来時のタイヤチョイスが重要な要素に

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F1 | 【今宮純のキャッチポイント】F1マレーシアGPはスコール襲来時のタイヤチョイスが重要な要素に

過去3年間、メルセデスが全セッションでトップタイムもレースは1勝止まり
いたずらなスコール襲来時のタイヤチョイスが重要なファクターとなる

「フィナーレ・キャンペーン」が4月から行われてきたマレーシアGP。今年、第19回が最後になる。一時は2018年まで継続する動きもあったが、開催権料や観客減少など問題を抱えた主催者は判断せざるを得なかった。 

 1999年にヘルマン・ティルケ氏による設計監修で完成したコースは、2本の往復ストレートと低・中・高速コーナーがバランスよく続き、高低差も22mある。この後に続々できたいわゆる人工的な“ティルケ・タイプ”に比べると、クラシックな味わいもあり、カレンダーから消えるのは惜しい気がする。

 右に長くまわりこむターン1と左に曲がるターン2では、シャシーの回頭性とドライバーのバランス・スロットルが見どころだ。セクター2は6つのコーナーが連なり、高速で抜けるだけに空力バランスがキーポイント。バックストレート入口のターン14はトリッキー、曲がりこみながら減速し、立ち上がり加速につなげる(1年目はここでスピンが目立った)。

 セパンと言えば、スコール。雨がらみセッションが奇跡的に(?)昨年なかったが、15年の予選Q3は20分中断、14年の予選は50分遅れ、13年は雨上がり決勝スタート、12年はセーフティカースタート後に中断……、09年は31周終了の“ハーフポイントレース”。午後から夕方が現地のスコール時間帯なのだ。

 コース排水性は前戦シンガポールとまったく違い、個人的にはF1サーキットで一番だと思う。毎年、改修対策され、高温と風によって路面が乾くのは早い。これはタイヤチェンジのタイミング判断において、忘れてはならないファクター。うまく決断すれば、“ローリスク・ハイリターン”作戦成功だ。

 最近の傾向は、メルセデス勢が14年から3年間全セッションでトップ、ルイス・ハミルトンが連続ポールポジション。ところが、ウイナーは昨年レッドブルのダニエル・リカルド、15年フェラーリのセバスチャン・ベッテル。ちなみにポール・トゥ・ウインは、18年で9回(50%)と五分五分できている。

 1年前の悪夢、思い出さずにはいられない。ベッテルはいきなりニコ・ロズベルグと絡み、0周リタイア、ハミルトンはメルセデスのパワーユニット・トラブルで40周リタイア……。短かった“セパン物語”、勝者は1999年エディ・アーバインから16年ロズベルグまで10人。最後のマレーシアGPにはそのうち4人だけ、これが時の流れというものだ──。

■今宮純が厳選するF1マレーシアGP 6つの見どころ


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