マレーシアGPで急きょF1デビューを飾ることになったピエール・ガスリーは、高温多湿でタフなコンディションにもかかわらず完走という最低限の目標を果たし、F1で戦う能力があることを証明してみせた。
ガスリー(以下、GAS)「リヤがすごく不安定だ。スタビリティを良くしないとコーナーの入口で攻めて入っていけない。スタビリティを良くするだけでかなりパフォーマンスを上げることができると思う」
フリー走行ではマシンのフィーリングに満足し切れていなかったガスリーだったが、予選に向けたセットアップの調整が上手く決まり、予選では僚友カルロス・サインツJr.と0.156秒しか違わないタイムを刻んでみせた。
GAS「クルマは良かったしマシンバランスはこれ以上なく満足。リヤのスタビリティも良くなったし自信を持って走れた。ウォームアップのしかたでグリップもさっきより良かった」
Q1の後には無線でそう報告したが、Q2では15位。これが今のトロロッソの限界だった。
決勝ではスタート直後のターン1はコンサバティブに行ったというが、ターン4でロマン・グロージャンとバトルを演じ出口で彼を押し出すようなかたちになった。
グロージャン(以下、GRO)「このトロロッソがあちこち動き回りやがって!XXX! このへんの若いヤツらはレースのしかたを勉強する必要がある!」
グロージャンは不満をぶちまけたが、スチュワードがガスリーにペナルティを科すことはなかった。その後もグロージャンを抑えて15位を守りながら、7位ランス・ストロールを先頭とするトレインの中で走る。