F1ジャーナリストの今宮純氏が独自の視点でドライバーを採点。週末を通して、20人のドライバーから「ベスト・イレブン」を選出。予選やレースの結果だけにとらわれず、3日間のパドックでの振る舞い、そしてコース上での走りを重視して評価する。今回はアメリカGPとメキシコGPの2戦分だ。
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☆ ケビン・マグヌッセン
強気走法を批判され、ペナルティポイントが多い“ファイター”の実戦力はたしかだ。母国戦から大きな空力アップデートを試みたもののその効能はもう一つ、メキシコGP予選も苦しんでいたが決勝になると一変。
メカニカルグリップが明らかに向上、終盤ルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソをフェアに(?)抑えきり8位へ。この4点によってルノーとは1点差、ランクアップ目指す最後の反撃に挑む。
☆ ダニール・クビアト
アメリカGPの起用は“解雇ありき”のものだった。複雑なチーム事情に動揺を隠せない内気なロシア人、表彰台2位の実績がありながら遂に放出された。14年デビュー戦9位、そして最後に10位入賞。レッドブル(ヘルムート・マルコ氏)の評価は低くても、いまのレギュラー基準に彼が満たないとは思えない。
☆☆ ブレンドン・ハートレー
WECポルシェのトップドライバーだけに“テクニカル・フィードバック”の面では合格。ぶっつけ本番2レースに大きなミスはなかった。課題はフィジカルの強化(やせすぎだ)、そしてもうひとつの課題は予選アタックのスキルアップ。ワークス育ちの彼だけにプレッシャーには強く、メンタルは問題ない。