フォース・インディアがブラジルGPのフリー走行1回目に、メルセデスの育成ドライバーであるジョージ・ラッセルを走らせる。
ラッセルはインシーズンテストでF1を走らせた経験はあるが、グランプリ期間中の出走は今回が初めて。しかも、インシーズンテストのときはメルセデスをドライブしていたため、フォース・インディアのマシンを走らせるのは今回が初めてとなる。そのため、ラッセルはFIAによるコクピット脱出テストを受けなければならない。通常は木曜日に行うが、ラッセルのテストは金曜日のフリー走行直前となった。
長身のラッセルだが、フォース・インディアのチーフエンジニアのトム・マックローは「ウチには昨年までニコ(・ヒュルケンベルグ)がいたし、今年もエンテバン(・オコン)がいるから、身長は問題ない。シート合わせも、2、3週間前から準備してきた」と心配はしていない。
ところで、金曜日のセッション開始直前になって、ハースがフリー走行1回目に走らせる予定だったアントニオ・ジョビナッツィを、フリー走行1回目ではなく、フリー走行2回目に走らせることを発表した。
これはサンパウロの天候が午後は雨になるという予報となっているためだ。サンパウロの天気は土曜日も雨だが、日曜日は晴れが予報されているため、レースに向けたロングランのデータを収集できるのは金曜日のフリー走行1回目だけとなる可能が高い。
そこでハースは2人のレースドライバーにフリー走行1回目を走らせて、ロングランのデータ収集をおこなうというブログラムに変更したものと考えられる。
だが、フォース・インディアのスポーティングディレクターを務めるアンディ・スティーブンソンは「われわれはコンストラクターズ選手権4位が確定しているので、そこまでシビアになる必要がないから、予定どおり午前中にラッセルを走らせるよ」と言う。
現在コンストラクターズ選手権8位のハースは、メキシコGPでダブル入賞を果たしたため、メキシコGPでノーポイントに終わった同7位のルノーと1点差、同6位のトロロッソとも6点差まで、その差を縮めている。
ドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権のタイトルは決定した2017年のF1だが、中団争いは残り2戦は熱い戦いが続いている。