スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアのモータースポーツコラム。今回、ピレリのチーフエンジニアを務めるマヌエル・ムニョスにインタビューする機会が訪れたのでタイヤのこと、現場でどんな仕事をしているのかなど気になることを尋ねてみた。
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ーーピレリのチーフエンジニアというのは、良い役職ですね。
マヌエル・ムニョス(以下、ムニョス):私が大学生のころに聞かされていたら、たしかに良い仕事だと思うだろうね。現実的には、技術面とコース上で起きることのすり合わせをしていくのが私の仕事だ。ピレリが私を信頼して、今のポジションを与えてくれたことを嬉しく思っている。
ーーピレリのような大企業にこうした役割を与えられ、信用されるということには、大きな責任が伴いますね。
ムニョス:ピレリが高く評価してくれているので、私は幸運だ。彼らと仕事を始めたころには、エンジニアとしてフェラーリ、ロータスへ行き、マクラーレンへも行った。マクラーレンでは勝つことはできなかったが、チームの考え方が大きく異なっていた。しかし彼らはいつも私を信頼してくれたし、いろいろなチャンスを与えられ、とても居心地が良かった。そうした仕事がピレリでも認められているということは、とても良いことだと思う。