F1のモータースポーツ担当マネジングディレクター、ロス・ブラウンは、F1のオーバーテイクを増やすための研究に、マノーF1チームの2017年型CFDモデルを利用していることを明かした。マノーは2017年への参戦準備をし、今年のレギュレーションに則ったマシンの開発作業を進めていたものの、開幕前に破綻し、F1活動中止を余儀なくされた。
F1新オーナーは、スポーツの改善のため、新しいレギュレーションの策定を目指している。ブラウンはそのためにさまざまなリサーチを行っており、その一環で専門家によるチームを作り、空力面の研究を進めている。
ウイリアムズ空力部門で責任者を務めた経験を持つジェイソン・サマービルが率いるこのチームは、マノーの2017年型マシンのデータを取得、研究に利用している。今後は既存チームから2017年マシンについてのCFDデータの提供を受けることも決まっているという。
「マノーの2017年型マシンのジオメトリーを購入した。CFDモデリングにおいて、少なくとも基本データは得られるよう、一般的なモデルを使いたかったのだ」とブラウン。
「マノーのマシンが最先端でないことは分かっているが、2017年の形状ではあるので、役に立つ」
「2台のマシンを一緒に走らせるという形で、初期的作業を行っている。今シーズンも終わったので、(既存)チームがそれぞれの2017年型マシン(のデータ)を提供してくれる。そうすればより現実に近いモデルを得られるようになる」
「各チームとは秘密保持契約を結んだ。これに基づいて彼らは、我々のCFDプログラムで使用するための、より現実に近いモデルを提供してくれる」
「我々の組織は75パーセント出来上がっている。年明けに何人か加わる予定であり、すべて順調だ」
「来年早い段階で、我々のプランについてお知らせすることができると思う」