メルセデスのチーム代表、トト・ウォルフは、もう今年の選手権の勝負はついたと考えて2017年への準備に集中すれば、チームは「敗北を喫する」だろうと述べた。
2016年シーズンも全21戦中10戦を終えたところで、メルセデスはコンストラクターズ選手権2位のフェラーリに154点の大差をつけており、ドライバーズ選手権も事実上ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの一騎打ちとなっている。
いっぽう、2017年からの大幅なレギュレーション変更に備えて、一部のチームはすでに今年のクルマの開発を完全に打ち切った。
だがウォルフは、メルセデスがそうした戦略を採ることはできないと語った。もう今年は勝ったも同然と考えるべきではない、というのがその理由だ。
「そのような態度をとる者は、いずれ敗北を喫するだろう。その危険性から目を離してはならないし、どこのサーキットでも、どこかのチームが私たちより良い仕事をする可能性があることを忘れてはならない」
「もちろん、来季が重要であることは心に留めておくべきだ。レギュレーション変更に備えるのは大事だからこそ、状況を冷静に見るように努めている。私たちとしては、最善の開発努力、レースに向けての準備、レースでの仕事とトラックサイドエンジニアリングを、いつものように展開していくだけだ」
「それと同時に、イギリスのファクトリーにいるチームは、来年への準備に全力を傾ける必要があるし、今年のことに関わりすぎるべきではない。そのバランスは常に保っていきたい」
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