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F1 ニュース

投稿日: 2018.03.13 11:57
更新日: 2018.03.13 14:34

【F1新車分析】トロロッソ・ホンダSTR13:ハロにもひと工夫。手堅さと独創性をちりばめたマシン作り

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F1 | 【F1新車分析】トロロッソ・ホンダSTR13:ハロにもひと工夫。手堅さと独創性をちりばめたマシン作り

 F1iのテクニカルエキスパート、ニコラ・カルパンチエが各チームの2018年F1ニューマシンを分析。ホンダPUを搭載するトロロッソSTR13のポイントをチェック。
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(1)「柔軟性がわれわれの武器だ」

F1新車分析:トロロッソSTR13
F1新車分析:トロロッソSTR13

 トロロッソが搭載エンジン(パワーユニット)を変更するのは、この6年間に実に4回目となる。今年からはマクラーレンとのパートナーシップを解消したホンダから、チーム創設以来初となるワークス供給を受けることになった。しかし契約締結が遅れに遅れたため、すでにルノーV6を前提に開発を進めていた車体、特にトランスミッションやギヤボックス周りの設計に関しては大幅な変更を迫られることになった。

 だが、テクニカル・ディレクターのジェームズ・キーは、「この数年間に多くの経験を積んだことで、スタッフは柔軟性を武器に対応してきた。今回もホンダへの変換は、さほど大きな問題ではなかった」と、語っている。

「もちろん時間が十分にあれば、もっと他の選択肢も取れた。とはいえ現状でも、ホンダ製パワーユニットが車体デザインに大きな影響を与えたということない。もともと非常にコンパクトなパワーユニットだし、ホンダの装着で見直したリヤサスは、恩恵さえ受けているよ」

(2)ワークスチームのメリットと責任
「チーム創設以来初めての、ワークス待遇を受ける意味は大きい。単に無償でパワーユニットの供給を受けるという恩恵だけでなく、すべての開発過程を共有できる。そして彼らの持つ車体開発の膨大なノウハウもね。もちろんわれわれも、しっかり結果を出す責任がある。しかし今までのところ、両者の協力関係は非常にうまく行っているよ」

2016年に提案したリヤウイング翼端板の溝

 控えめな態度の小規模チームでありながら、トロロッソは技術的には独創的なアイデアに溢れている。たとえば2016年に提案したリヤウイング翼端板の溝は、今やほぼ全チームが採用している。

 フロントサスペンションの湾曲したアームも、昨年のSTR12やメルセデスW08が先鞭を付け、今季のレッドブルやザウバーが模倣した。そして今季のトロロッソは、ハロの真下にミニウイングを装着している。

F1新車分析:トロロッソSTR13
F1新車分析:トロロッソSTR13


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