メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、ルイス・ハミルトンが獲得すると思われていた勝利をライバルであるフェラーリのセバスチャン・ベッテルに譲り渡すことになったのは、ソフトウエアに不具合があったために適切なギャップをベッテルに対して築けなかったからであると述べた。
ハミルトンはポールポジションからレースをリードし、優勝はほぼ確実であるように思われた。しかしハースのマシンがコース上にとまったことでバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入され、それがベッテルに有利に働いた。ハミルトンはすでにピットストップを済ませていたが、最初のスティントで3位を走っていたベッテルはピットストップを遅らせていたため、VSC導入時にタイヤ交換を行うことができ、ハミルトンの前でコースに復帰した。
十分なギャップを築いていると思っていたハミルトンは、首位を失ったことに驚き、自分がミスを犯したのか(チームから指示されたターゲットタイムに届かなかったのか)とチームに尋ねた。チームはそれを否定、後にウォルフが行った説明によると、こういった状況に備えてシミュレーションを行うソフトウェアが示した数値が誤っていたということだ。