フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、4月15日に行われたF1第3戦中国GPの決勝において、セーフティカーの導入が遅すぎたと主張している。だが、FIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、タイミングは適正だったとして反論した。
ホワイティングは、トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーとピエール・ガスリーが接触してデブリが出たため、コース上をクリアにするためのセーフティカーを導入させた。
セーフティカーは35周目に導入されたが、これはその時点で1位と2位を走っていたバルテリ・ボッタスとセバスチャン・ベッテルがピット入口を通過した直後のタイミングだった。このタイミングがふたりにとっては妨げとなった一方で、レッドブルのダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンは、この段階でピットインしてタイヤ交換できたことで、大きなアドバンテージを得ることとなった。
ベッテルは、セーフティカーの導入そのものについては論じなかったが、導入のタイミングに疑問を表明した。レース全体のコントロールは、コース上の先頭集団のポジションを考慮に入れた上でなされるべきだというのだ。
「セーフティカー導入のタイミングは、バルテリと僕にとっては明らかに悪かった。僕たちにはそれに対応するチャンスがなかったわけだから」とベッテルは語った。
「セーフティカーはすぐ視界に入った。だから基本的にはそこで僕たちはレースから除外されて、新しいタイヤに交換するかこのまま走り続けるかの選択肢が持てなかったということだ」
「何かが起きて、すぐに対応しなければならない場合があるのは分かっている。そんなときに、マシンが互いにどの位置にいるのかの確認を常に優先させるわけにはいかないからね」
「だけど、今回はデブリがコース上に出てから2周走っていた。それならセーフティカーをあと30秒早く導入してもよかったはずだ。そうすれば、全員がピットインについて判断するチャンスを持てたのだからね」
「レース状況を著しく変えてしまうようなタイミングでの導入は正しくないというのが、僕の見解だ」