F1の開発はとどまるところをしらず、毎グランプリ、新しいパーツが導入されている。F1iのテクニカルエキスパート、ニコラス・カーペンティアーズが中国GPの週末に見つけた注目のアイテムを紹介、分析する。
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(1)フォース・インディア低迷の原因は?
第2戦バーレーンGPまで、予想以上の低迷に苦しんだフォース・インディア。症状は主にマシンリアの不安定な挙動で、そのためタイヤマネージメントにもひどく苦労した。事態をさらに複雑にしたのは、CFDや風洞で出ていた性能が、実走ではまったく再現できなかったことだった。
原因はいくつか考えられるが、ごく単純にいえば60%スケールでのシミュレーションは誤差が出やすく、フォース・インディアの場合はそれを的確に補正できなかったということだ。
中国GP初日2回目のフリー走行では、セルジオ・ペレス車のフロアに改良を加えたものが、従来型のエステバン・オコン車と比較走行された。中国ではある程度の改善が見られたが、11、12位完走が精いっぱい。チームはスペインGPまでに解決を図りたい意向だが、マシンコンセプト固有の問題の恐れもある。