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F1 ニュース

投稿日: 2018.05.08 11:54
更新日: 2018.05.08 18:09

デプロイ不足に悩まされたバクー戦、1点獲得もペースに落胆/トロロッソ・ホンダF1コラム

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F1 | デプロイ不足に悩まされたバクー戦、1点獲得もペースに落胆/トロロッソ・ホンダF1コラム

 中国GPの失望から10日後。彼らの出した結論が正しければ、アゼルバイジャンGPはトロロッソ・ホンダにとって上海ほど厳しい週末にはならないはずだった。バーレーンほどではないにせよ、また中団グループの上位を争うことができるはずだという期待はあった。しかし、それは間違っていた。

 2kmに及ぶ長いストレートがあるとは言え、バーレーンで好走を見せたようにパワー不足はそこまで大きな影響は及ぼさないはずだった。むしろ、低速の直角コーナーばかりのストップ&ゴーというのはSTR13のマシンパッケージに合っているはずだ。

 アゼルバイジャンGPを前に、ピエール・ガスリーはこう語っていた。
「中国の不振の原因は小さなことの積み重ねだった。長く回り込むようなコーナーとか複合コーナー、特にターン3や13のようにトラクションが複合的なセクションだ。そういうコーナーでは僕らは他チームのクルマに比べて苦しいということはわかった」

「それと風が強いコンディションも影響していた。セットアップ変更の方向も間違ってしまった。でもここは基本的に90度コーナーばかりで長いコーナーはないし、結構バーレーンに似たコース特性なんだ。2kmの長いストレートは僕らにとって理想的とは言えないけど、ある程度パフォーマンスを取り戻せればと思っている」

 Q3に行けると断言はできないが、そこが目標だと言った。つまり3強に次ぐポジションは難しいかもしれないが、5番目のチームを目指すということだ。

 実際に走ってみると、マシンのパフォーマンスはその予想と大きくズレてはいなかった。予選では黄旗に阻まれたり、あわやチームメイト同士でのクラッシュというアクシデントで本来のパフォーマンスを引き出し切れなかったが、ガスリーはブレンドン・ハートレーに引っかかる手前までに0.6秒のタイムアップを果たしており、メインストレートでハートレーのスリップストリームを使えればさらにタイムアップは可能だった(ストレートでフルにスリップを使えば0.5秒ものゲインが可能なほどその効果は大きかった)。

 いずれにしてもSTR13にはウイリアムズ勢を上回るパフォーマンスがあり、予選で言えば10~12番手あたりにはいけたはずだ。
 ストレートの車速に関しても、ドラッグが大きくないSTR13の空力パッケージゆえにまずまずの伸びを見せ、決勝でも充分にバトルは可能だと思われた。

 決勝を前に、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはレースペースとストレートでのバトルに自信を見せていた。
「トップスピード的には悪くないところにいますし、チームとしてはそれほどストレートで失っているとは思っていません。レースでも抜けると思います。レース展開の中で前のウイリアムズのペースが遅ければ、その集団に付き合わされてしまうとトップ10が遠のいてしまう。彼らが遅ければ抜きますよ」


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