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F1 ニュース

投稿日: 2018.07.05 07:30
更新日: 2018.07.05 07:39

【F1オーストリアGP 無線レビュー】前半戦の批判を払拭したフェルスタッペンの見事な走り

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F1 | 【F1オーストリアGP 無線レビュー】前半戦の批判を払拭したフェルスタッペンの見事な走り

 F1オーストリアGPが開催されたレッドブルリンクは地元オーストリアとオランダから大挙して来場しスタンドをオレンジ色に染めた大観衆で熱狂に包まれた。マックス・フェルスタッペンが今季初優勝、そしてレッドブルにとって初の地元優勝をもたらしたのだ。 

 勝負は1周目のターン7でキミ・ライコネンに左リヤに接触しながらも前に出た瞬間から始まっていた。3周目、フェルスタッペンはリヤの挙動に違和感を覚えていた。

フェルスタッペン(以下、VER)「マシンには問題ない? リヤロックに苦しんでいるんだけど」

レッドブル(以下、RBR)「OK、じゃあブレーキバランスを数クリック前寄りにしろ」

 レース序盤のレッドブル陣営は、メルセデスAMG勢に対抗できるとは考えていなかった。ターゲットは表彰台、注視すべきは後方の4位ライコネンだった。フェルスタッペンには随時、ライコネンのラップタイムが伝えられていた。

RBR「君は1.09.5、RAI(ライコネン)は1.09.4」

 流れが急展開したのは14周目にバルテリ・ボッタスがハイドローリック圧を失ってスローダウンした瞬間だった。

VER「おぉ、BOT(ボッタス)がトラブルを抱えている」

RBR「BOXする。ピット入口に到達する前にVSC(バーチャルセーフティカー)が解除になったらステイアウトだ」

 メルセデスAMGはルイス・ハミルトンがピットインすればレッドブルとフェラーリがどちらか1台をステイアウトさせてポジションを取りに来ると考えてピットインの決断ができなかったが、少なくともレッドブルは最初からフェルスタッペンをピットインさせるつもりだった。これで首位ハミルトンはライバルたちがVSCで稼いだ8秒をピットストップまでにコース上で稼がなくてはならなくなってしまった。

RBR「HAM(ハミルトン)がピットインせずステイアウトした。我々は彼のピットストップウインドウの中にいる」

 これでレッドブルの集中すべき相手はライコネンではなくハミルトンになった。

RBR「左リヤタイヤをいたわっていこう。第1スティントではとても良い仕事をしていたよ。今集中すべきはHAMだ」

 スーパーソフトで走り続けるハミルトンに対し、ソフトタイヤのフェルスタッペンは逃げを許さなかった。


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